GMOの有機農業への3つの影響

 

キャロライン・ラフェンスバーガー

1999年9月7日

Kirschenmann 家族農場

訳 山田勝巳

 

私は、遺伝子組み替えが私たちの3400エーカーの有機農場に及ぼしている影響を伝えたいと思います。 ここで述べられることが調査研究で確認される事を望みます。ノースダコタでは3つの大きな変化がありました。  

 

 1.私たちは昆虫や風で交配する作物を作れなくなりました。 そのため今年は菜種を栽培しませんでした。菜種は輪作の一部としてとても良いものでした。

農場でも市場でも食料の多様性がなくなりました。

GMOを入れないために柵で囲うということが出来ませんので、輪作のローテーションを変えざるをえなかった農家がほとんどです。

 

 2.GMOでは、様々な種類の殺虫剤を使うので、辺り一面に被害をもたらす警告を発しています。 

気候の変動によって、サウスダコタの南東部もコーンと大豆のベルト地帯の一部になりました。リバティ・コーンに使われる殺虫剤のせいで根が下向きでなく上向きに伸びるようになり、見るからに育ちがめちゃくちゃで穂の先端はうなだれて下向きに育っています。 

農薬でも特に除草剤などは雨が降ると後効きしてしまいます。

私たちの住んでいるところは米国でももっとも風が強いので、被害は至る所に出でてしまいます。

もちろんGMOだけが新しい除草剤をもたらしたのではありません。しかし、これは化学物質の使用を推進する工業的農業の一部であって、生命にとって相容れないものなのです。  

 

3.除草剤の散布時期がかつては春だけだったのが、今は栽培期間を通して使うようになりました。

GMOは通年散布を促す非常に大きな要因です。植物も人間も4月から9月までずっと農薬に曝されることになりました。農家は世界を養うことを期待されているのに、果樹園もブドウ畑も菜園も農場も除草剤の被害で自分の家族さえ養えないなんてとても皮肉なことです。

科学的ではないですが、北部中西部の有機農家の調査では過去3年間に除草剤の被害が増えたと出ています。ミネソタ(ノースダコタの直ぐ隣り)の農家地帯で、春に妊娠した子供に奇形が多いという調査結果が出ているのをご存知の方も多いと思います。私たちは奇形児が生まれる恐れがあるので4月から9月までの6ヶ月間妊娠しないように警告を出す必要があるといういうことでしょうか。  

GMOによる被害は仮定の話ではありません。ノースダコタでも長く有機農業をしてきたことで知られる農家が農業を続けられるかどうか心配しています。経営が苦しいからではなく、農場と菜園の化学物質による被害が酷いからです。彼は、家族三世代分の食糧を自給しています。それと家庭菜園用の種子と、穀物を少し栽培しています。

残念ですが、私たちが有機農業を続けるためには、助けが必要です。 それも早急に……。

 

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