有機農業団体が危険なGM作物汚染に正式な要求書を提出
薬用作物は、エイズワクチンか血液凝固剤の可能性
連名でバイオ医薬の試験栽培を即刻禁止するよう要求
政府が情報隠し
連名は、情報開示法に基づき政府文書へのアクセスを要求
2002年11月14日
ロニ−・カミンズ
マーク・ヘルム
訳 山田勝巳
ワシントン−今日、農務省は、アイオワ州で医薬または工業薬品が出来るように組み換えられた実験作物が食用作物を汚染する二つ目の事件が起きたことを明らかにした。 これは、昨日ネブラスカ州で食用大豆が同様の作物で汚染されたのを受けて50万ブッシェルが検疫された事件に続くものだ。
農務省は、どのような薬品や化学物質の作物が栽培されていたのかを明らかにすることは拒否したが、バイオ医薬作物を生産しているプロディジーン社を調査したところ、汚染源は以下のものである可能性があることがわかった;
.. エイズワクチン-gp120 糖タンパク
.. 血液凝固剤-アプロチニン
.. 消化酵素-トリプシン
.. 工業用接着剤-ラッカーゼ, カビから取り出した酵素
報告によればプロディジーン社は、その他のバイオ医薬作物として、B型肝炎の経口ワクチンと豚用の伝染性胃腸炎ワクチンがある。 農務省の記録によると、プロディジーン社は、遺伝子組み換えバイオ医薬及びバイオ化学物質作物を少なくとも96箇所の解放圃場での栽培試験許可を85件受けている。 プロディジーン社の製品についての詳しい情報は、添付資料に掲載。
「この新たな汚染で、政府は圃場での試験用遺伝子組み換え作物栽培は一切止めるべきだ。 もし、政府がアメリカの食品安全ではなく、バイテク業界向けの政策を作り続けるなら、このような実験作物のどれかが食卓に紛れ込むのは時間の問題だ。」とナショナル環境トラストのバイテクキャンペーン担当のマット・ランドは発表した。
今日、バイオ医薬GM作物による二つ目の汚染が判明したことで、GEフード・アラート連合は、農務省に対しバイオ医薬の即時停止を求める正式な要望書を出す意向であると発表した。 更に、アメリカ政府がこの汚染事件に関する情報を公にしないことに対し、連合の一員である食品安全センターは、プロディジーンの全ての情報へのアクセスを求めて情報公開法(FOIA)の基づく請求を出した。 同様のFOIA請求が地球の友によって2001年4月に出されたが、情報提供を拒否されている。
GEフードアラートのメンバーが先週バイオ医薬の開放圃場試験に関して農務省と会い、農務省に対し汚染検査はしているのか問い質した。 農務省は、汚染検査は全くやっていないとはっきり答えていた。
「政府はこの汚染を何週間も前に知っていたのは明らかで、その情報を公にしないことを選び、その代わり業界と隠蔽のための裏工作をしていた。」と食品安全センターの法律担当理事ジョセフ・メンデルソンは言う。
バイオ医薬の詳しい情報は; www.gefoodalert.org.
GE食品アラートは、健康、消費者、環境団体の連合で、適切に安全性試験が行われ表示されない限り遺伝子組み換え成分は食品店から排除することを支持している。