輸血によるvCJD感染をめぐり6,000人に警告ー英国保健省
04.9.22
英国保健省は21日、血漿製品を通じての変異型クロイツフェルト・ヤコブ(vCJD)のリスク評価の結果、保菌者であるリスクがいくぶん高まった可能性がある人々に、状況を説明し、手術を通しての今後の伝達のリスクを減らすための通知を行ったことを発表した(VCJD:
Further precautionary measures announced)。
これらの人々(およびその健康管理専門家)は、彼らが、後にvCJDを発症した人から供給された血液から得られた一定分量の血漿製品を受け取ったことを知らされる。これらの人々には、血友病やその他の出血性障害をもつ人々の一部が含まれ、6,000人にのぼるこれらの人々すべてが通知を受け取る。これらの人々のうち、約4,000人が直接に影響を受けたと推定されるという。また、影響を受ける人々には、約50人の一次免疫不全の人々や、特に大量の血漿製品で治療を受けたことのある少数の人々も含まれる。
昨年12月以来、輸血を通じてvCJDが移ったと疑われる二つの例が報告されているが、今回の措置はこれを受けたもので、これらの人々の追加リスクは非常に小さいが、今後の感染拡大を最小限にするための予防的措置を取るために必要だという。 これらの予防措置には、血液・臓器の提供をしないこと、将来医者や歯科医の治療を受けるときにはその通知を確保することが含まれる。
いかに将来の感染拡大を防ぐためとはいえ、またリスクは微小と言われても、通知を受けた人々の気持ちは救われないだろう。専門医による最大限のケアも用意すると言うが、このようにすべてを明らかにするというvCJDにかかわる保健省の基本方針が是認されるべきものかどうか、判断がつきかねる。同時に、潜在vCJD患者がどこまで増えるのかと脅威を覚える。
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