英国 輸血を通してのvCJD感染3例目
輸血はvCJD伝達の”効率的”メカニズムである恐れ
06.2.10
英国健康保護庁(HPA)が9日、輸血に関連した変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の新たな発生が最近確認されたと発表した。
HPA Press Statement:New
case of variant CJD associated with blood transfusion,05.2.9
http://www.hpa.org.uk/hpa/news/articles/press_releases/2006/060209_cjd.htm
恐らくは輸血を通してのvCJD感染者はこれで3例目となる(これまでの例については→輸血によるvCJD感染第二例、遺伝子型は異型型 高まる多数の感染者潜在の恐れ,04.7.24)。3例目の患者は、供血の20ヵ月後にvCJDを発症した供血者の血液を輸血された後、およそ8年でvCJDを発症した。なお生存しており、ナショナル・プリオン・クリニックでケアを受けているという。
この声明は、輸血に関連したvCJD感染の第3の発生は、vCJDが輸血により人から人に伝達できることのさらなる証拠と言う(これら3つのケースのすべては血液成分輸血に関連しており、血漿
製品による治療は受けていない)。
さらに、HPA感染症センター所長のPeter
Borriello教授は、この3例目の発生は、輸血がvCJD伝達の比較的効率的なメカニズムであることを示唆すると警告している。患者は、後にvCJDを発症した供血者からの輸血を受けたことが分かり、既にこのことを知らされている30人
足らずの少数者の中の1人である。このような少数者のうち3人に感染が起きたことは、感染供血者からの輸血を受けた人の感染率が非常に高いことを意味する。
教授は、なお解らないことは多いが、輸血を通してのvCJD伝達のリスクを減らすために導入されてきた既存の予防措置の重要性を強調している。