EUのフィッシュラーは
「アメリカがWTOでEUのGM政策を取り上げるなら、それなりの覚悟が必要」
と警告。
ナスダックニュース
2003年1月30日
訳 山田勝巳
ワシントン発(AFX)−
欧州農業委員会のフランツ・フィッシュラーは、アメリカ農務省長官アン・ベネマンと通商代表ロバート・ゼーリックに対し、WTOでEUの実質的GM禁止に異議申し立てするならアメリカ製品に対する相応の制裁を覚悟するよう警告した。 「WTOでこの問題を取り上げれば、懐疑的な消費者はGM食品販売を更に困難にするチャンスとするだろうから我々は、現段階ではそうしないよう強く求めている。」とフィッシュラーは記者クラブでベネマン、ゼーリックと会見後に話した。
GM食品を何らかの条件で認める方法を考え出す努力を台無しにすることにもなりかねないと言い「今何らかの行動を起こせば、ヨーロッパ議会は3,4ヵ月後になると思われる最終決定もしたくなくなるだろう」という。 先月アメリカ通商代表ロバート・ゼーリックは、EUに対する訴えを起こしたいと記者に言っていたが、農務省を含む関係局との大臣級会議を待たなければならなかった。
「待つつもりでいた、良い方法を考えようとした、ヨーロッパの政治的感受性に注意を払おうとしてきた。何も動かない、解決しようとしていない、WTO違反であることは承知しているんだ。 私個人としてはこれを進めるべきだと思う」とゼーリックは一月始めに語っている。 大臣級会談は、昨日ホワイトハウスで予定されていたのも含め何度も延期されてきた。
フィッシュラーは、彼の警告に対するゼーリックとベネマンの反応について直接のコメントはしなかったが、この件に関してブッシュ政権は意思決定プロセスにあるとコメントした。 匿名を条件に役人が話したところでは、ベネマンはゼーリック程熱心にWTOに訴えるつもりではないという。
フィッシュラーは、ワシントンに滞在する3日間国務省の議員と更につめの話し合いをする予定になっている。