中国がGMイネを禁止
ニューヨーク・タイムス
2002年10月22日
ジョセフ・カーン 要約
訳 山田勝巳
スーパーライスの科学と政治
杭州(中国)発−中国ライス研究所の専門家フアン・ダニアンが開発したGMライスは、安全性試験が通り特許も獲得しているが、中国政府によって除草剤の毒に免疫性があるとして商業化は禁止された。
これまで中国政府は、GMの試験に熱心だったが、一転して米、大豆、野菜、タバコなどに規制を強化し、輸入品についても安全性試験や煩雑な表示規制を課することにした。 この政策は、食品への安全性に対する懸念が言われているが、国内農業保護のための輸入制限の便利な道具としての理由が大きいと見ている反対者もいる。 また、政府筋は、中国の小規模で比較的高率が悪い農業では競争力がないことと、世界市場でGMが嫌われている現状では、中国がGM推進国になれば、輸出が困難になると見ている。
一方アメリカは、中国がWTOに加盟したことで、大幅にGM食料輸出が出来ると見込んでいたが、この新たな規制によって、輸出が伸び悩んでいる。 ブッシュー光沢民会談で取り上げられるものと思うが、アメリカは中国が世界市場でGMを推進する強力な同盟国になると期待していただけにこの変更に戸惑っている。