ヴィジョン21
安田節子
2003年8月17日
滋賀県中主町のGMダイズの続報
天笠さんの情報によると、滋賀環境生協の藤井理事長とオンブズマンで元JA職員の浅井さんが動いてくださり、地元JA近江富士が、地権者の田中良隆氏に対し、刈り取り埋めこむように要請しました。もし拒否した場合は、地元の中主町の農産物を一切取り扱わないという決定を行いました。18日中にはなんらかの形で決着がつきそうとのことです。なお、駄目押しのため地元の方々が以下の要請文を8月17日に提出しました。
滋賀県知事・中主町長・JA近江富士理事長あて要請書
緊急声明
滋賀県中主町で、バイオ作物懇話会(長友勝利代表)が土地を借り、モンサント社と共同で除草剤耐性大豆の国内栽培実験を進めていることが判明しました。
いま世界の消費者から拒否され、農民から作付けが拒否されている、遺伝子組み換え作物が栽培されていたのです。
バイオ作物懇話会は、一昨年9カ所、昨年6カ所作付けしましたが、これまでは花が咲く前に刈り取っていました。
今年は、各地域で反対の声が強まったことに加えて、農水省が周辺住民に理解を得ること、自治体やJAなどに事前に栽培に関する情報を提供すること、花粉飛散による交雑に対して防止措置を取ることを通知したため、栽培個所は茨城県谷和原村、滋賀県中主町、岐阜県瑞穂市の3カ所の作付けにとどまりました。
茨城県谷和原村では、近在の人々によって刈り取り、埋め込まれました。瑞穂市では、県の要請で断念、畑に水を入れて腐らせました。残るは中主町だけです。
もし花が咲けば、花粉飛散によって、周囲の作物に被害が出ます。もし収穫されれば、これまでの国産だから安全という神話が崩れます。また、滋賀県産の大豆ばかりか他の作物にも影響が出ます。
私たちは、花が咲く前に地権者が刈り取り、埋め込むことを求めます。また、もし地権者がそれを拒否する場合は、何らかの強制的な措置をとることを強く求めます。また、今後、二度とこのような事態が起きないよう、十分な監視・指導を求めます。
2003年8月17日