USアグリビジネスが鶏は集約監禁飼育で有機表示を要求
デ・モワネ・レジスター
2002年10月3日
フィリップ・バッシャー(ワシントン支局)
訳 山田勝巳
ワシントン, D.C. -政府の有機食品の新規則について現場で議論が始まった。
米国農務省の有機養鶏で要求されている鶏を屋外で運動が出来るようにするというのは、鶏をサルモネラ菌を運ぶネズミに曝したり、家禽ペストのような鶏の病気を移すアヒルやダチョウに曝すことになると慣行農家は反対して、鶏は全て屋内で飼うべきだと議論している。
10月21日以降、有機表示は米国有機基準委員会の諮問した農務省の定めた生産、加工規則に合致していなければ出来なくなる。 有機栽培に使える肥料や農薬を限定しているのに加えて、家畜の飼育の方法も規制している。 有機は現在食品業界で成長率が20%ある最も活発な部分で、経済専門家はこの新しい連邦基準が消費者に受け入れられ成長を促進すると期待している。 基準にあった食品は農務省のシールを貼ることが出来る。
2000年の有機卵の売り上げは1999年の3,730万ドルから4、230万ドルに達している。有機卵は慣行卵の倍以上の値段。 鶏が屋外へ出られるようにするという規則は、今年始め有機基準委員会で承認され、農務長官アン・ベネマンはこれを変える気はない。 ベネマンは、以前、鶏の餌が100%有機であるべきだという条件を外して欲しいという要求を蹴っている。 反対者は、このような飼料は高すぎると言う。
屋外へ出すかどうかということは、今年議論が活発に行われてきた。 小さな生産者は、歓迎し、大規模農家は反対してきた。 州によっては、有機養鶏でも屋内でそれもケージ飼いで良いところもある。 連邦食品監督官は、卵がサルモネラで汚染されるのではないかと放し飼いを懸念している。 鶏は最近をネズミの糞から移ると考えられているため、ネズミの駆除が卵生産者の課題である。 サルモネラに罹ると、下痢、発熱、腹部の痙攣、頭痛、めまい、嘔吐の症状が出る。 北東部では1万個に一個が感染している。 それ以外の地域では率がこれより低い。 ネズミの駆除や衛生対策が卵の細菌感染を防いでいる。
家禽ペストに関しては、食品監督官は懸念していないものの、発生すると生産者が破綻し輸出が停止する。今年発生したバージニアでは、197の農家が影響を受け470万羽の鳥が処分され1億4千万ドルの被害があった。 「家禽ペストが発生したら、その農家だけが影響を受けるのではなく、日本のような国は被害が小さくなるのを証明するまで、米国の鶏卵肉全てを禁止する。 反応が非常に早く、壊滅的影響を受ける。」と卵生産者連合の副会長のケン・クリッペンは言う。
有機農家や諮問委員会の委員は、心配しすぎだという。 委員会議長のディビッド・カーターは、「危険を回避する方法はある。」と言い、委員のシメオンは病気の発生があれば、鶏を屋内に入れておくことが出来るし、サルモネラが検出されたこともないと言う。 ネズミ対策は、「衛生が第一」とアイオワの有機農家フランシス・シック。「自分の経験では、ネズミは問題ではない。鶏が、追いかけて殺してしまう。」