炭疽菌攻撃にアメリカの専門家が関わっている疑い
ベルリン発ロイター
2001年11月29日
訳 山田勝巳
アメリカに於ける炭疽菌攻撃は、アメリカ生物戦争計画のメンバーによる可能性があると環境団体グリーンピースが昨日機関誌の中で報告した。
この情報は、ジュネーブで先週始まった国連生物兵器会議のアメリカ代表の話に基づいているという。 この攻撃で5人が死亡している。「アメリカの代表は、内部の人間がやったことだと考えており、これまで公表されたよりも詳しい情報を持っている。」と報告者はロイターに話した。
「攻撃者は、生物兵器研究予算を増やす圧力を掛けようとしたようだ。」と報告されている。 また、攻撃は、殺人を目的としたものではなく、パニックを起こすことを目的として手紙に炭疽菌を付着させたのではないかと推測している。
アメリカの調査ではまだ誰が攻撃を仕掛けたのか突き止めてはいないが、ジョン・アシュクロフト司法長官は、当局が国内の犯人が実行したのではないかと考えていると示唆した。
炭疽菌攻撃は、9月11日のニューヨークとワシントンへの自殺航空機攻撃の直後に起こり、ブッシュ大統領は、当初サウジ生まれのオサマ・ビン・ラディンがやったと非難した。 この記事に関してFBI報道官は、色々な筋を当たっているが逮捕までは時間が掛かると繰り返した。
ジュネーブのアメリカ代表広報担当は、この記事について何も知らないと話す。 この雑誌は環境ロビー団体と関係があり、同じ事務所を共同利用しているが財政的にも編集でも独立しているという。