シュマイザー氏敗訴

 

カナディアン・プレス

02年9月6日(サスカトゥーン発)

訳 山田勝巳

 

連邦高等裁判所は、サスカチェワンの農家がモンサントの除草剤耐性キャノーラの特許侵害をしたと判決した。

 

2001年5月には、サスカッチェワン・ブルーノの農家パーシー・シュマイザーはラウンドアップ・レディキャノーラを使ったかどで$19,000ドルの損害賠償を命じられた。 さらに裁判費用としてモンサントに$153,000ドル支払う命令が下された。 シュマイザー氏は、ラウンドアップ・レディキャノーラの種は通りすがりのトラックからこぼれ落ちたか、花粉で汚染されたのだと反論していた。 

 

木曜日、高裁の裁判官3名は全員一致でモンサントを勝者とし、シュマイザー氏の17の論点は却下された。 しかし、モンサントが$100,000以上を要求していた損害賠償額も却下された。 シュマイザー氏からコメントは得られなかったが、彼の弁護士テリー・ザクレスキは、依頼人の失望を伝えている。「現在見直しており、最高裁に持って行くかどうか検討中だ。」という。

 

モンサントのトリッシュ・ジョーダンは、シュマイザー氏が支払いを命じられたお金は会社の慈善事業の一部として農業団体に再投資されると話している。「我々は、違法を行う人からは儲けるつもりはないといってきたとおりだ。」

 

敗訴にも関わらず、シュマイザー氏は、GM食品やGMの農業利用に反対する世界中の農家や消費者活動家の間ではヒーローのような扱いを受けてきた。 遠くオーストラリアまでシュマイザー氏の講演を開くために呼んだ団体もある。

 

ジョーダン女史は、シュマイザー氏がGM食品や農業バイテクに反対する人々の闘争目標になったことには驚いていない。「GM技術や多国籍企業、企業支配、特許に反対する人はこれまでも居たことは事実だ。 シュマイザーさんの場合は、間違ったやり方だったということになる。 法的には、この件ははっきりした。」と言う。

 

 

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