食糧援助に使われるGM製品
コロンビア消費者連盟
抄訳 山田勝己
コロンビア、エクアドル、ボリビア、ペルーへの食糧援助プログラムに送られたものを調べたところ高率でGMが検出された。この検査は、アメリカからの大豆とコーンが日本やヨーロッパで拒否されたのを受けて行われた。 昨年アメリカは50万トンのコーンとコーン製品を国際援助として寄付し、クリントン前大統領は3億ドルの「教育のためのグローバル食料」というプログラムに68万トンの大豆、コーン、麦、米の余剰品をラテンアメリカ、アフリカ、アジアと東欧に送ることに決めた。
検査結果
コロンビアで取ったサンプルの90%から遺伝子組み換えが検出された。
コロンビアへの食料で遺伝子組み換えが検出されたのは1999年2月のBtコーンに続いて2度目だ。2000年1月にUSA PL-480プログラムでエクアドルに送られた大豆粕は、ジェネティックID社によって組み換え大豆であることが分かった。これを拒否するために裁判にかけてこの大豆粕の輸入は差し止められた。
2001年2月20日に司法検査が行われ、幼児や妊産婦、授乳期の母親用の食糧援助プログラムで使われる大豆の55%にGMが検出された。このプログラムの規定では国内産の非GM製品を使うとされている。コロンビア厚生省は世界食料プログラムに対し次の要請をした。
1.
"Mi Papilla" と "Mi Colada",製品の製造を中止すること。
2.
在庫されている原料の流通を止めること。
3.
GMの入った製品を廃棄すること。
エクアドルのGM食品は2つ方法で入ってくる。 まず食糧援助で入った大豆が販売される。 次にその代金で貧しい親子用の大豆をアメリカから購入する、というものだ。
ペルーでは、食糧援助依存が強く、フジモリ政権で農業部門はひどく弱体化した。
農地の荒廃は反政府軍とそれに続く10年間のフジモリ政権下で酷くなり食料主権が失われ、援助依存度が60%に達する地域もある。2001年3月1日に"La Libertad" 地域の"Vaso de Leche" (一杯の牛乳)プログラム のコーン・サンプルから検出限界の0.05%が検出された。混入値が低いので更に検査をする必要がある。
ボリビアでは食糧援助がPL−480プログラムを通して行われていて、小麦と大豆を混ぜたブルグアの形で入る。世界食糧プログラムは民間によるものと政府機関によるものがあり、どちらもアメリカに本拠がある。このプログラムのサンプルは4月16日に要人臨席のもと採取され検査された。大豆とコーンを混ぜたものから10%のGMコーン、10−3%のGM大豆が検出された。小麦と大豆を混ぜたものからは
GM大豆が1−3%検出されている。
私たちはこの事実を知らせ、貧しい人々を米国の危険で不要な技術を推進するための理由にして欲しくないこと、ヨーロッパなどで拒否されたGM製品のはけ口や実験台にしないことを訴えたい。
GM食品の生産禁止を呼びかける。
これが、私たちが食糧主権を確保する唯一の道である。
さもなければ、私たちは常にそのゴミ捨て場にされてしまう。
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