生物製剤(biopharm)の危害警告

 

02年7月10日

地球の友

訳 山田勝巳

 

薬剤や化学物質が食品を汚染すると新たな報告

遺伝子操作生物製剤作物が既に秘密裏に300カ所以上で野外試験が行われていた。

 

ワシントンDC ―消費者団体と環境団体が連盟で米農務省を訪れ、2000年9月のスターリンクのように食品を汚染する危険性のあるGM作物を禁止するよう求めた。 要請書の中で処方薬剤や工業薬品を生産するように組み換えされた作物の栽培を野外で行うことを止めるよう求めている。 既に300カ所以上秘密裏に栽培されているものには、流産誘発剤、成長ホルモン、血液凝固剤、トリプシン、アレルギー誘発酵素などがある。 連盟は、農務省が許可するのは一般薬剤と同様隔離施設内でのみの栽培に限定するよう提案した。

 

「バイテク企業が一つ間違えば、コーンフレークを食べると他の人の処方薬剤を食べることになりかねない。 食品が汚染されないように薬剤や化学物質の生産を禁止すべきだ。」と地球の友・健康と環境計画部長ラリー・ボーレンは言う。

国立科学アカデミーは「人間が消費するための作物と薬品や工業化合物用作物が、交雑して食品に予測できない新たな化学物質が紛れ込む可能性がある。」と警告し、ネーチャー・バイオテクノロジーの編集者は、「現在の遺伝子隔離法は野外では上手く機能しない。」と警告していた。 バイテク企業の役員が、政府と業界の会議で「ワクチン面で言うと、組み換え種子がさまよって他の生産物に出た事がある。」と述べたように既に汚染が起こっているかも知れない。

 

組み換え植物製剤や化学物質は大量の花粉が発生するコーンで行うのがほとんど。プロディジーン社は最も医薬生成植物を栽培している会社だが、2010年までにコーンの10%は生物製剤用になると予測している。 スターリンクコーンは、遺伝子隔離対策にも関わらず、アレルゲン蛋白となりうるコーンで数百の食品を汚染した。 隔離対策には到底及ばない緩衝帯について、プロディジーンCEOのアンソニー・ラオスは2001年に農民に向け「この緩衝距離もより少なく、できれば完全に無くすよう監督官庁の承認が得られるまで交渉する。」と書いている。 植物から薬品や化学成分を抜き取った残りを売ると言っている企業もある。 不完全に抜き取られた場合食品や飼料が薬品や化学成分で汚染されることになる。

 

「農民は、スターリンクの時のように汚染で販売が出来ず、収穫物に混乱が起きることはもうたくさんだ。」と全米環境企業合同のバイテク・キャンペーン担当マット・ランドは話す。

 

 

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