予期しない遺伝子のかけらを発見
英国 ガーデイアン紙
2000年5月31日
世界に先駆けて遺伝子組み換え作物の利用を進めてきたモンサント社が、同社の最も広く使われているGM製品に予期しない遺伝子の断片が含まれている、と明らかにしたことで、この技術はきちんと分かっているのか、という新たな疑問をわき起こしている。
同社とイギリス政府は昨日、EUを代表して、この大豆が食品や家畜飼料としてこれまで使われてきたことを確認した上で、在来大豆よりも人間の健康にリスクを伴うものではないと強調した。しかし、この暴露によって(各国政府の)省庁が遺伝子組み換え技術を導入してもそれを管理し、監視出来ることを証明しようとする際、さらに難問をもたらすだろう。
モンサントはこの新たな研究で、完全な除草剤耐性遺伝子の他に「活性のない」二つの遺伝物質が同時に挿入されていることが判明した。
イギリスでは遺伝子組み換え大豆は栽培されていない。
環境省は独自の調査から、”これらの大豆を食品や飼料として使っても、従来種となんら違わないことが示唆された”と云っている。
大豆は広い範囲の食品で使われている。アメリカの大豆の約半分は遺伝子組み換えと考えられる。
(訳 河田昌東)