モンサントのラウンドアップ除草剤は公衆衛生の脅威
2002年9月5日
レィチェルの環境と健康ニュース751号
訳 山田勝巳
新たな二つの研究で、モンサントの除草剤ラウンドアップがホルモン攪乱剤であり、人に先天奇形をもたらすことが示された。
農薬に曝されると先天奇形があるかどうかを調べるためにミネソタで作物に農薬を使う農家を調査した結果、二種類の農薬(殺菌剤と除草剤ラウンドアップ)が統計的有意を持って先天奇形の増加に関係のあることが分かった。ラウンドアップは、神経発達障害(集中力欠如)が三倍増えることが関係付けられた。
〔EHP捕捉3、Vol. 110 (June 2002), pgs. 441-449.〕
最近行われた試験管研究で、ラウンドアップはマウスの細胞がホルモンを生産する力を著しく減ずることが分かった。 ランドアップはStAR (steroidogenic acute regulatory protein:ステロイド産生急性調節タンパク質)という基本的蛋白質を妨害する。 このStAR蛋白質は男性のテストステロン生産の鍵となるもので(精子の生産を含む男性の特徴を支配する)あると同時に
副腎ホルモン(脳の発達に不可欠)の生産、炭水化物代謝(体重の増減)、免疫機能の働きにも関わっている。 筆者は、StAR蛋白質の妨害は、環境汚染物質の多くの毒性の根底にある可能性がある」と指摘する。
[EHP
Vol. 108, No. 8 (August 2000), pgs.769-776.]
セントルイスの化学大手モンサント、PCBとラウンドアップの製造者は、今や遺伝子操作作物のリーダである。 ラウンドアップ・レディ種子をコーン、大豆、綿を販売し、小麦と芝を次に予定している。 ラウンドアップ・レディ種子を認可するためにEPA(アメリカ環境保護庁)は、ラウンドアップの作物残留基準を3倍にしなければならなかった。 何年もラウンドアップは、モンサントの稼ぎ頭で、今度は遺伝子組み換えで、より以上に売れるようになった。
例えば、1999年のアメリカ中西部の大豆生産での調査では、ラウンドアップ・レディ大豆は、在来種に較べて2−5倍、減農薬法に較べると10倍使うことが分かった。[3,pg.2] 他のGM作物が市場に出回ればもっと化学的危険が増すだろう。 ニューヨーク・タイムスによると、スコット社はモンサントと共同でランドアップ・レディ芝を開発中だという。 子供や妊娠中の女性は、用心が必要。〔4〕
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