Eur Food Res Technol (2005) 220:438−443

DOI 10.1007/s00217-004-1064-5

Springer-Verlag 2004

O R IGINAL PAPER

ラウンドアップ耐性大豆の組換え遺伝子から転写されたRNA変異体の検出

 

Andreas Rang, Bettina Linke, Barbel Jansen

(ドイツ連邦リスク評価研究所、新規食品及び遺伝子操作センター)

 

訳 河田昌東

 

要約

 

遺伝子組換え作物、特に大豆は1996年にはじめて(食料生産を目的として)栽培されて以来、確実に増加してきた。ラウンドアップ耐性大豆は、グリフォサート耐性エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸合成酵素(EPSPS)遺伝子を導入した大豆に由来する。ラウンドアップ耐性大豆の中の(新たに)挿入されたDNA領域とその隣接領域が最近分析された。それによると、EPSPS遺伝子由来の250塩基対の断片が、導入されたNOS転写終止配列の更に下流に存在していることが示された。NOS終止配列はAgrobacterium tumefaciens のノパリン合成酵素由来である。我々はこの250塩基対断片が機能的に重要な役割を果たしているかどうか調べた。我々のデータは、ラウンドアップ耐性大豆の中でこのDNA領域の少なくとも150塩基対が転写されていることを示している。この断片が転写されるということは、リードスルーの結果、その上流のNOS終止信号が無視されたことを示す。我々のデータは又、リードスルーで生じた(長い)mRNAが更に加工され、転写されたNOS終止配列が完全に除去され、4種類の異なるRNA変異体が出来たことを示している。この欠損の結果、EPSPSの融合たんぱく質(未確認)をコードするオープン・リーディング・フレーム(ORF)が新たに生じた。NOS終止配列は食料生産に使われる他のいくつかの遺伝子組換え体にも(遺伝子の)発現調節要素として使われている。このことは、これらの遺伝子組換え体でも、リードスルー生成物とそれに由来するRNA変異体の転写が共通の特徴である可能性を示唆している。

 

 

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