ハワイでパイオニア社を野外栽培試験規則違反で再び調査
有機消費者協会(OCA)
フィリップ・ブレザー
2003年4月24日
訳 河田昌東
パイオニア・ハイブレッド・インターナショナル社がハワイで遺伝子組換えコーンの野外栽培試験の管理で法を犯したとして再び調査されている。環境保護庁(EPA)は昨年、デス・モナスに本拠を置く同社に対し、種子作物圃場に近すぎる場所でバイテク・コーンの試験栽培をした、として9900ドルの罰金を科し、同社に実験植物から種子への遺伝子汚染が無かったかどうかテストするよう命じていた。EPAは水曜日(4月23日)、この試験で2つ目の汚染が判明した、と言った。EPAは又、パイオニア社が試験結果を要求された24時間以内に報告しなかった、として72000ドルの罰金を命じた、と発表した。EPAの担当者、アミイ・ミラーは食品供給に汚染がおこる危険は無かった、といった。理由はGM陽性になった試験植物が花粉をつける前に廃棄されたからである。
しかしながら、民間政策提言団体である公益科学センターのグレッグ・ジャフはこのケースが遺伝子組換え作物に関する連邦政府の見逃しの問題がある、と指摘している。「EPAによるこの試験が無ければ、我々はこの事実すら知ることは出来なかった」と彼は言った。
同様のバイテク企業、プロデイジーン社が昨年合衆国農務省からアイオワ州とネブラスカ州でコーンの野外栽培試験の管理ミスで罰金を科されている。パイオニアの実験コーンは害虫抵抗性のものであった。パイオニアの2つの試験栽培はそれぞれ別々の政府部門から訴えられた。EPAは最初のケースを担当したが、それは害虫を殺す組換え作物が(規制を)10エーカー・オーバーしていたのが理由である。農務省は第2の問題を見逃した。それは認可区画よりも1エーカー以内だったからだ。
農務省のスポークスマン、ジム・ロジャースは同省がパイオニア社を調査中だと認めたがそれ以上のコメントは拒否した。パイオニアのスポークスマン、チャボット・ドレイヤーは、同社が農務省の要求満たしたと信じている、調査には協力している、と述べた。種子用コーンは農務省が許可した区画から1エーカー以内に栽培されていた、と彼女は言った。