ニュージーランドでGM汚染種子栽培事故発生
02年6月20日
有機消費者協会
要約 山田勝巳
ニッキー・ヘイガー著による「疑惑の種子(seeds of Distrust)」によると2000年11月にNZ政府はアメリカから5.6トンのスイートコーン種子が汚染されていることが通告され、ヘレン・クラーク首相と環境大臣マリアン・ホッブスが知らされたのは、既に種が一部蒔かれた後だった。 しかしこの時まだその半量が在庫として残っていたにもかかわらず破棄せずにそのまま全量が栽培されてしまった。 更に収穫も済み、100,000缶に相当する量が出回っているという。
ギズボーンに本拠のあるセデンコ社によって輸入された一般品種のスイートコーンがGM汚染のあることが発見されていて、この時点で既に半量が栽培されていた。 政府が見積もった汚染度は0.04%で15,000粒から30,000粒と見ている。
ニュージーランドでは昨年11月より、全ての輸入スイートコーン種子は検査対象になっており、今年1月には2.7kgに汚染が発見され焼却されており、又、輸入業者がGM検査費用を出さないとした4kgも焼却処分されている。
選挙を控えたニュージーランドでは、GM反対を唱えるグリーン党が政府を批判し、政府は、この時期にこの問題が浮上したのは政治的意図があると論争が起こっている。