ノースダコタのGM規制法がモンサントによって破れる
2003年2月6日
デール・ウエッツェル(共同通信)
ビスマーク、ノースダコタ
訳 山田勝巳
木曜(2月6日)、ノースダコタに導入される可能性のあるGM小麦の監視を厳しくしようとする二法案が否決された。これには種子メーカーを訴え易くする法案も含まれていた。
上院は28-19で、組み換え小麦に周辺の在来小麦が花粉汚染を受けた場合、モンサントを損害賠償で訴えられるようにする法案が否決された。 有機農家は、そのような汚染があった場合、彼等の小麦は価値がなくなると訴えている。
この法案には、関係者もその有効性には疑問を持っていたバイテク小麦の研究と海外の消費者動向をモニターするための「組み換え小麦委員会」の設置が65-27で否決された。
ボウマン議員の法案には、ノースダコタで最も栽培量が多い硬質春小麦のGM品種を開発しているモンサントの反対があった。 この法案では、トルネードのような自然現象が花粉を飛散してもモンサントの責任を問うことが出来るように規定していた。 ノ-スダコタ大学、サウスダコタ大学、ミネソタ大学のバイテク小麦を研究している学者達は、交雑はさほど問題ではなく、10フィートも離せば回避できるといっている。
ボウマン議員は、別の研究を引用して、特定の条件下では1マイル以上飛散するといい、「モンサントが遺伝子を所有するのなら、当然遺伝子がやることに責任を取るべきだ。ノースダコタ小麦を買ってくれる海外の消費者は、GMは一切要らないと言っている。 技術に反対しているわけではない。 科学がもたらす可能性のあることに対する研究に反対しているわけではない。 商売となると、商品に責任を持ちたい。我々の作物を駄目にして春小麦の市場を無くするような商売は、望まないということだ。」という。
組み換え小麦法案はHB1026で、バイテク小麦製品賠償法案はSB2304。