モンサント本社で2400人の解雇
・・・・・ラウンドアップ売上減少で削減・・・・・
レイチェル・メルサー
セントルイス・ ポスト
2003年10月16日
抄訳 山田勝巳
特許の期限切れによる競争激化でラウンドアップ除草剤の売上げが落ちてきており、その収益傾向が農薬からGM種子と農薬セットへ移行している。クリーブ・スーにある工場の7-9%の従業員が解雇され、チェスターフィールドの従業員と合わせて約2400人の従業員が解雇される。
モンサントは8月31日に終了した年度の売上げが49億ドルでそのうち19億ドルがGM種子の売上によるものだ。ラウンドアップの売上げは18億ドルだった。 それ以外では12億ドルが農業生産性向上商品で、その主なものは乳牛の成長ホルモン剤Posilacである。
ヒュー・グラント社長は、収益の10%、約5億ドルを研究開発に当てており、この路線を継続するという。現時点では除草剤を効率的に使う事で農民に恩恵を与えているが、将来は大豆やコーンのビタミン増強、低脂肪化によって消費者の健康向上を目指す。モンサントの方針は、他社と違い強さと成長の視点から決められているという。
水曜に出た報告では、モンサントは4半期の粗利が13億ドルだったが、純損益では1億8800万ドルとなっており、年度の純益は6800万ドルとなっている。
数十年前のアラバマ州アニストンのPCB汚染に対して3億9600万ドル支払い、アルゼンチンとブラジルでは政情不安によりラウンドアップ種子販売が落ち、解雇に対する支払いと会計法変更によって生じた支払いを行った。
1998年に従来の育種による改良品種開発の為に取得したイギリスの小麦と大麦事業を売却または閉鎖する予定。また、医薬品用の蛋白質生産のための組み換え作物生産を目指したモンサント・プロテイン・テクノロジーズも閉鎖する予定になっている。 この事業ではFDAの基準に合った蛋白質精製のための施設費用が膨大な為断念するもの。 「わが社の技術力をじっくり検討した。技術開発費用を如何に削減するかということではなく何処に賭けるかということで問題はリスクがどのようなものか、資金回収がどれくらいでできるかだ。」と話す。