メキシコのGMO汚染―土壌協会の見解

     

プレス・リリース

2001年11月29日

訳 山田勝巳

 

  1998年以来GEの生産禁止にも関わらず、メキシコの少なくとも2つの州でトウモロコシがGMで汚染されていることが分かった。この発見はカリフォルニア大学の研究者と、メキシコ政府によって別々になされているが、その原因については究明できていない。

 アメリカのコーンの1/4は遺伝子組み換えがなされており、明らかにメキシコへの輸入が原因である。 汚染は花粉や動物の移動、種や食品の輸入や不法な輸入によって起こる。アメリカから輸出されるときには製品に遺伝子組み換えの表示はされていない。

 

  土壌協会の政策アドバイザー、ピーター・メルシェットは、次のように話している。「世界中で栽培されているトウモロコシはメキシコの野生種が原種で、メキシコの全ての自然な品種が、アメリカからの遺伝子組み換えトウモロコシで汚染されるというとんでもない事態に直面している。この世界で最も貴重な作物の一つが遺伝的多様性の危機にあることは、環境保護者や有機農家が予測してきたことだ。

このことはアメリカと日本で未承認のGMコーンが食品流通に入り込んで重大な汚染問題を起こし、カナダ(花粉飛散でナタネ汚染があった)とイギリスやヨーロッパ数カ国では不法なGM汚染ナタネが作付けされるという問題に続いて起こったことだ。

これは、イギリス政府諮問委員会がGM試験栽培は、有機基準が満たされる場合に限り、許可すべきだと答申したことの正当性を示すものだ。GM作物は、コントロールできない。もし有機作物の純度を維持する決意であれば、GM作物の商業栽培は禁止すべきだ。そして、イギリス政府が今回合意したようにEUは全ての種子と食品に厳格な表示が必要だ。」

 

戻るTOPへ