メキシコがコーンのGM汚染を確認

 

ディリィ・カリフォルニア(カリフォルニア大学バークレ―校)

2002年8月20日

ケルジィ・デモン、アマンダ・ポ−ル

訳 山田勝巳

 

メキシコにGMコーンが生育しているというバークレィ校の助教授と院生の論文が議論を呼んでいるが、これを支持する新たな証拠が出てきた。 メキシコの国立生態学研究所がUCバークレイのイグナシオ・チャペラ助教授とディビッド・キスト院生の調査結果を確認した。

 

チャペラとキストの報告にある原因の一つにGMコーンから花粉が飛んで来て、土着のコーンに侵入したというのがある。メキシコ国立生態学研究所が、GM破片が昨年まで不可能と考えられていた距離を飛んで伝統種を汚染し得ることを認めた。 どちらの報告も組み換えDNAの存在はメキシコの原種にとって脅威であると述べている。

 

昨年、メキシコのオアハカに育つ土着コーンにGM―DNAが微量含まれているというチャペラとキストの論文を国際科学誌ネーチャーと環境科学庁の政策管理部が公表している。 研究方法が不適切であるという指摘がなされて、ネーチャーが記事を撤回し、植物学部と微生物学部は共同で論文に対する失望を表明していた。 しかし、メキシコの国立生態学研究所は8月12日の発表でチャペラとキストの名誉を回復した。

 

生態学研究所は、上級工学調査センターとメキシコ自治大学環境センターにチャペラの調査結果を調べるよう委嘱した。 チャペラとキストが使った方法も含めて様々な方法で調べた結果、二人の当初の結果が正しいことを確認した。 研究所は、政治経済的しっぺ返しの不安があるため、まだ完全な報告書を出していない。メキシコ政府は組み換えコーンの作付けを1998年に禁止している。

 

「問題は政治と経済の健全性にあると思う。」とチャペラは言う。 チャペラとキストは報告書の中で、オアハカの住民は、健康被害をもたらしうるコーンとは知らずに食べていると結論している。 チャペラによれば遺伝子操作食品は、不妊、ガン、死などのリスクがあるという。 しかし、国立生態学研究所のエゼキエル・エズクラ所長は、オアハカで見つかっているコーンには健康影響はないといっている。

 

研究所は、地元のコーンを護る動きを始めている。 また、組み換えDNAが如何に入り込むか、どうすれば防げるかを地元農民に教えるための普及員育成も始めている。

チャペラは、この研究所の報告書が自分の研究は信用できないとする批判者を納得させてくれることを期待している。 結果を発表して以来様々な個人攻撃を受けており、「研究者としての信憑性が国際的に日常的に疑われると言うのは非常に辛いものだ。」とチャペラは話す。

 

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