国内21例目の狂牛病 2000年生まれが4例に 新たな感染源発生の疑いが濃厚

農業情報研究所(WAPIC)

05.12.16

 農水省が12月10日、わが国21例目となる狂牛病(BSE)確定診断結果を発表した。

 http://www.maff.go.jp/www/press/cont2/20051210press_1.html

  今年7例目の確認で、死亡牛検査では4例目の確認となる。また、北海道では15例目である。

 狂牛病と確定診断された牛は2000年2月13日生まれ、生後69ヵ月のホルスタイン・雌で、北海道千歳市で飼養されていた。この牛は6日に心不全で死亡[マスコミ報道]したために、北海道石狩家畜保健衛生所が8日にエライザ法による死亡牛検査を行ったところ陽性となった。(独)農業・生物系特定産業技術研究機構動物衛生研究所における確定検査(ウエスタンブロット法)で陽性が確認されたという。

 これにより、2000年生まれの牛では4例目となった。95−96年生まれ(13頭)のグループに次ぐ第二の大きな感染グループの存在の疑いがますます濃厚になった。97年、98年生まれの例はなく、99年生まれも1例だけだ。この時期、95-96年生まれとは別の新たな感染源が生まれた可能性が高い。なお、2000年生まれの3例すべてが北海道河東郡(十勝支庁)に集中しているのも気になるところだったが、今回は少々離れた場所での発生となった。感染源調査の結果が待たれる。

 これまでの狂牛病確認例一覧

最終確認年月日

確認例の出生・飼育県

出生年月と確認時の生後月齢

01.09.21

北海道常呂郡・千葉

96.03、66

01.11.21

北海道宗谷郡猿払村

96.04、67

01.12.02

群馬

96.08、68

02.05.12

北海道白糠郡音別町

96.03、71

02.08.23

神奈川

95.12、80

03.01.20

北海道川上郡・和歌山

96.02、81

03.01.23

北海道網走市

96.03、79

03.10.06*

栃木・福島

01.11、23

03.11.04**

兵庫・広島

02.02、21

04.02.22

神奈川

96.03、95

04.03.09***

北海道川上郡標茶町

96.04、95

04.06.13

熊本

99.03、62

04.09.23

奈良

96.02、103

04.10.14***

北海道河東郡鹿追町

00.10、48

05.02.26***

北海道中川郡本別町

96.08、102

05.03.27

北海道天塩郡天塩町

96.03、108

05.04.08

北海道河東郡音更町

00.09、54

05.05.12

北海道砂川市

99.08、68

05.06.02

北海道野付郡別海町

96.05、109

05.06.06

北海道河東郡鹿追町

00.08、57

05.12.10***

北海道千歳市

00.02、59

*非定型BSE、去勢雄ホルスタイン、**定型、去勢雄ホルスタイン,***死亡牛

 

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