遺伝子組換え作物の規制を再検討
ニューヨークタイムス
(http://www.nytimes.com/2004/01/23/politics/23CROP.html)
04年1月23日
アンドリュー・ポラック
訳 河田昌東
米農務省は急速に変化しつつあるバイテクの発展を持続させるために、植物と昆虫の新たな組換え体をカバーする遺伝子組換え作物の規制の全面的な見直しを考慮している。
昨日(22日木曜日)公表された内容によればあるものは規制を厳しく、あるものはゆるくすることになろう。同省は遺伝子組換え作物の試験栽培を許可するに当っては段階的なシステムに移行する、と語った。リスクの大きい、全く新しい作物は最も厳しく審査するだろう。同省は遺伝子組換えの環境影響についてステートメントを準備中である。その過程で、パブリック・コメントを求めるだろう。
同省でバイテク規制をリードするシンデイ・スミスは電話取材に対し、この提案は昨年ホワイトハウスの後押しで規制の中間的な見直しが始まったものだ、といった。同省は現在、他の植物に危険性を及ぼす遺伝子組換え作物と昆虫を規制している。この指令の拡張によって、病虫害防除を目的とした組換え生物は勿論、家畜や環境、そして公衆の健康を脅かす遺伝子操作を規制するだろう。
それによって農務省の規制範囲内に更に多くの昆虫が含まれることになろう。「自分達がやりたいことを実現できるように規制権限を十分広げようとしているんだ」とバイオテクノロジー企業連合の農業部門次席L.バル.ギヂンスは言った。
消費者運動や環境保護団体は同省が規制案を公聴会にかけるというアイデアには賛成している。しかし、規制がこれによってかえってゆるくなるのではないか、と懸念するグループもある。