韓国製粉業会会長がGM小麦を拒否
ロバート・シュバート
クロップ・チョイス編集員
2003年5月2日
訳 山田勝巳
ワシントン発
「GMO小麦はいりません。」と韓国小麦製粉業協会会長ハイ・サン・リーは親善使節の朝食の席で語った。 3年前に表明した遺伝子組み換え小麦をボイコットするという意思を依然変えていませんとほぼ韓国製粉企業の100%が加入する協会KOFMIAの上級副会長ドン・ジン・チュンは話し「GM小麦は公に話すと消費者が騒ぐので表立って話しません。」という。
モンサントがグリフォサート抵抗性の硬質春小麦が韓国にきたら、消費者がどうするか分からない。「恐らく小麦業界全体をボイコットするでしょう。選択権は製粉業者では無く消費者にあります。消費者がGM小麦を受け入れなければ小麦業界も受け入れません。消費者が王様です。」とチュンはいう。
KOFIAは意図的にオーストラリア、カナダ、旧ソビエト連邦諸国など購入先を他の国に変えるつもりは無いが、在来のものとGMを分別することになるとアメリカ小麦は高すぎるだろうという。韓国は小麦ではなくコメが主食で一人当たり約90
kgのコメに対し小麦は約3.5kg/年しか消費していない。
韓国政府がラウンドアップ小麦に許容値を設けたとしても加工業者や消費者が受け入れるわけではない。コーンの場合、韓国食品医薬品局が表示することでコーンオイルとシロップを許可したが、輸入業者は中国やブラジルからの非組み換えコーンに徐々に切換えていったとシンハン製粉社長イル・ウーン・キムは言う。
KOFMIA一行とモントリオールの瀑布で会った20名の農民の内1名以外は皆GM小麦に反対だったと朝食後リーはコメントした。
アメリカ小麦協会のデータ:
2002年収穫年度の韓国小麦輸入量は237万トンでアメリカから53.2%の126万トンだった。 その前年は241万トンでアメリカが内54.5%、オーストラリアが40、8%、カナダが6%だった。今後アメリカの小麦シェアは60%を越えると見込まれている。