イタリアの裁判所が企業を退け、GMトウモロコシの保存を禁止
2003年7月17日
チューリン(イタリア)発ロイター
訳 河田昌東
7月17日(木)、当地の地方行政関係者によれば、ジュポン社の傘下のパイオニア・ハイブレッド社のイタリア支社による遺伝子組み換えが疑われるトウモロコシの廃棄命令差し止め申請を裁判所が却下した。「この廃棄命令の即時延期というパイオニアの要求にたいするチューリン地裁の決定は強制力を持つ」と匿名の情報提供者はロイター記者に語った。
裁判所のこの決定の理由はすぐにはわからない。
東北イタリアのピードモント地域行政は先週金曜日に組み換え遺伝子で汚染したと疑われるトウモロコシ381ヘクタール分を5日以内に処分するよう命じた。このトウモロコシの大半は処分された、と環境保護活動家は言った。
この畑はパイオニア社のもので、同社スポークスマンによれば市場出荷前の内部検査では遺伝子組み換えは無かったし、同社の市場はイタリア国内では在来種だけだという。パイオニア社はピードモント市役所の命令を非科学的だとして控訴した。
イタリアではいわゆる「ゼロ混入」基準に従い、遺伝子組み換え種子の商業栽培は禁止されている。