ザ・タイムス・オブ・インディア

2002年8月8日

訳 山田勝巳

インドの環境運動家がBT綿の調査を要求

 

有力な環境活動家アシシ・コタリは、綿を生産しているマハラシュトラ州などの知事に対し、中国で報じられているBt綿の被害を考慮した総合的な調査を要求した。 中国からの報告では、組み換え綿が環境に重大な害があり、有益であると吹聴されている内容も長期的には持続できないことが分かっていることを指摘している。 またモンサントのような巨大企業は中国での生産が成功例だと吹聴し、その一方でGM綿をごり押ししていると話す。

 

調査では、4つの重要点が指摘されており、そのどれもがBtが環境に有害であることを証明していると言う。中国新華社通信の詳細な報告によると、Bt綿圃場では、ボールワームの天敵が減っており、さらにボールワーム以外の害虫が増加している。「この害虫が将来的には綿生産の重大問題になりかねなく、事実ナンジン研究所の調査では、ボールワームが8−10年で耐性を獲得すると見られ、生産の持続が困難になるだろう」と指摘している。

 

最後に、昆虫の多様性が明らかに減少してきており、害虫被害が増加してきていることを示している。「多様な昆虫がいなくなる一方で害虫がのさばってきている。」とコタリは指摘する。 このような状況が出ているのだから綿を生産している州の知事は即刻Bt綿の導入をやめるべきだと要請し、長期的な環境影響、社会経済的影響の調査を出来れば独立した第3者機関、NGO、農民などによるを行うよう要求した。 コタリは、有機的手法による従来の綿生産を助成するように文書で求めている。 「色々な州の積極的農民は、有機綿で革新的方法によって多収を実現している」と認めている。

 

 

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