平成17年3月7日
 医薬食品局血液対策課
  課長 金井 雅利
電話 03-3595-2395(直通)
内線 2900

 

変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の感染ルート
の調査結果を踏まえた献血に係る対応について


 標記については、平成17年3月7日に開催された薬事・食品衛生審議会血液事業部会運営委員会において当面の暫定措置として以下の結論となった。

1 クロイツフェルト・ヤコブ病等委員会の調査結果を受けた献血時の対応

 

 (1)

 vCJD患者の欧州滞在歴が1990年に英国24日、フランス3日という調査結果に基づき、2月4日の暫定的な措置(※)を次のように変更する案とし、安全技術調査会において専門家による検討を行う。

  ※

 1980年以降1ヶ月以上の英国滞在歴がある者の献血を制限した暫定措置

 

 (1)

 1996年までに英仏に1日以上滞在歴がある者の献血を制限する。(1997年以降はこれまでの6ヶ月以上の滞在歴の制限を継続)

 (2)

 EU諸国(注)において、2005年1月以降の滞在者については献血における滞在歴の制限は行わないこととする。

 注:

 2004年5月の拡大前の15カ国

 (2)

 本措置は安全技術調査会での検討後施行とするが、それまでの間、速やかに措置を実施できる体制を整備するよう、日本赤十字社に対して運営委員会の結果を速やかに伝達し、指導することとする。また、血液製剤の安定供給に関する調査を同時に行い、その影響を把握する。

 (3)

 献血後に新措置に不適合な献血者が判明した場合に、ロット等の登録を行い、将来的な遡及に備える案として安全技術調査会において検討する。

 

2 今後のvCJD対策の強化について

 血液製剤によるvCJDの感染を防止するための対策として、次の対策を推進することとする(安全技術調査会において検討)。

 (1)

 輸血用血液製剤(赤血球、新鮮凍結血漿)の保存前白血球除去の早期導入

(1)

 平成16年10月以降、成分採血由来の血小板についてはすべて白血球除去製剤への切り替えを図った。その他の成分採血製剤の実施を平成17年度中に完了させるよう指導する。

(2)

 全血採血製剤(全血、血漿)の白血球除去フィルターを組み込んだ全血採血バッグの仕様変更を当初予定の平成18年度よりも前倒しするよう指導。

 (2)

 血漿分画製剤の製造工程の異常プリオン除去効果の検証の推進
 平成15年度から製剤メーカーに指導してきた異常プリオン除去効果の検証を推進し、異常プリオンに対応した製造工程の改善を指導していく。

 

3 上記内容に対する問い合わせ窓口

   厚生労働省医薬食品局血液対策課 電話 03-3595-2395


別紙参考

  献血時の制限に関する2月4日の暫定措置

 

滞在国

通算滞在歴

滞在期間

(1)

英国

1ヶ月以上

1980年〜

(2)

アイルランド、イタリア、オランダ、スイス、スペイン、ドイツ、フランス、ベルギー、ポルトガル

6ヶ月以上

 

アイスランド、アルバニア、アンドラ、オーストリア、ギリシャ、クロアチア、サンマリノ、スウェーデン、スロバキア、スロベニア、セルビア・モンテネグロ、チェコ、デンマーク、ノルウェー、バチカン、ハンガリー、フィンランド、ブルガリア、ポーランド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア、マルタ、モナコ、リヒテンシュタイン、ルーマニア、ルクセンブルグ

5年以上


  今回の変更後の措置案

 

滞在国

通算滞在歴

滞在期間

(1)

英国、フランス

1日以上
(96年まで)
6ヶ月以上
(97年から)

1980年〜
2004年

(2)

アイルランド、イタリア、オランダ、スペイン、ドイツ、ベルギー、ポルトガル

6ヶ月以上

(3)

スイス

6ヶ月以上

1980年〜

(1)

オーストリア、ギリシャ、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ルクセンブルグ

5年以上

1980年〜
2004年

(2)

アイスランド、アルバニア、アンドラ、クロアチア、サンマリノ、スロバキア、スロベニア、セルビア・モンテネグロ、チェコ、バチカン、ハンガリー、ブルガリア、ポーランド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア、マルタ、モナコ、ノルウェー、リヒテンシュタイン、ルーマニア

5年以上

1980年〜

 

 

 

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