組換え遺伝子で汚染した食糧援助をニカラグアが非難

 

ユナイテッド・プレス・インターナショナル

02年6月5日

訳 河田昌東

 

ニカラグアはアメリカのモルモットにされた、と活動家が非難

 

『遺伝子組換え生物のないニカラグアのための同盟(ANFG)』の事務局担当者は今週ワシントンで世界食糧計画(WFP)とアメリカ国際開発局(USAID)がニカラグアに出荷した食糧について非難した。問題は遺伝子組換え種子で栽培された作物から作られた食糧である。

「食糧援助の仮面をかぶせて送られた遺伝子組換え食糧をニカラグアの子ども達に食べさせるわけにはいかない」というのはニカラグアの環境活動家のビクトル・カンポスである。彼と仲間達は『地球の友』の協力でワシントンに来ている。『地球の友』は遺伝子組換え食品は人間への安全性が充分テストされていない、と主張しているグループの1つである。多くのヨーロッパの国々は遺伝子組換え作物から作られた食品の輸入を禁止している。遺伝子組換え食品を推進する人々は、そうした技術が味を良くしたり栄養を多くしたりするといっている。カンポスはそうした意見に懐疑的である。「ヨーロッパのベビーフード会社が遺伝子組換え製品を使わないのは良く知られていることだ。にもかかわらず、我々の無防備な状況のために、先進国の子ども達が食べないものをわが国に送るチャンスに利用されてしまった」と彼は言う。

ANFCの担当者は遺伝子組換え作物がさらに沢山入ってくるのではないかと懸念している。何故なら、それが在来種を汚染してしまうからだ。カンポスはメキシコにしかない在来コーンが組換え遺伝子で汚染した事例を挙げた。

 

 

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