日本は遺伝子組換え小麦を断固反対・・・アメリカの報告書

 

有機消費者協会(OCA)ニュース

キャリー・ギラム

2002年4月23日

カンザスシテイー(Mo)発ロイター

訳 河田昌東

 

日本の小麦業界は遺伝子組換え小麦に強硬に反対、ということが合衆国小麦業界のリーダーたちによる先週の日本への調査旅行でわかった。(02年)4月15日から20日までの日本小麦業界との会合に関する報告書が合衆国小麦協会から月曜日(4月23日)に公表された。それによると、日本の小麦業界のリーダー達は、もしアメリカが日本にたいして非GM小麦の輸出が確約できないなら、アメリカの競争相手から非GM小麦を買うと指摘した、と述べている。

日本の食糧庁(FA)は唯一の政府バイヤーだが、かりに日本の厚生省がGMの安全性を確認したとしても、消費者の懸念がある限りバイテク小麦は買わないと強調した、と同報告書は述べている。

アメリカの小麦業界の5人のリーダーからなるチームが東京を訪問し、バイテク巨人のモンサント社の遺伝子組換え春小麦を2003年から2005年の間に市販するという計画の影響を討論した。セントルイスに本拠を置くモンサント社は世界で最初の遺伝子組換え小麦になるこの品種を日本とアメリカ政府の認可が取れ次第アメリカで市販する、と発表した。

 

しかし、アメリカの小麦生産者らはGM春小麦が導入されれば、マーケットを失うのではないかと心配している。なぜなら、日本やEUその他の主要な小麦市場が、安全性や環境への影響などに対する消費者の懸念から、GM小麦を買うことを好まないと表明しているからである。先週、日本で製粉業界関係者や政府関係者も参加して行われた会合では、この懸念が浮き彫りになった。

「・・・海外の政府関係者はバイテクの将来性を信じてはいるものの、海外では消費者がバイテクを受け入れたがらなくなったさまざまな事件があった。彼らは我々がもっと彼らの懸念に気を使うように望んでいる」とアメリカ小麦協会と合衆国小麦生産者協会の合同バイテク委員会の委員長をつとめるダレル・ハナヴァンは言った。ハナヴァンは、バイテク小麦に関する日本側の悲観的な見解にも関わらず、自分は楽観的だと言った。

「日本の製粉業者らはGM小麦に関するアメリカのIPシステムを評価するためにアメリカ側と協力する意思がある、と表明した。彼らは我々と一緒にやる気がある、と私は思う。我々は彼らと率直に意見交換することが必要だ」とハナヴァンは言った。

 

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