「ラウンドアップ耐性小麦の商業化は慎重に」とモンサントが言明
ジョアンヌ・ポウルスン
リーダー・ポスト紙
7月12日、サスカトゥーン発
抄訳 山田勝巳
モンサント社の商業化部門主任のカーティス・ランペルは、世界に受け入れられる品質管理手法を穀物取扱業者やカナダ穀物委員会と作り上げている。 農家がGM小麦を取り入れるかどうかは、これが受け入れられるか否かによって決まる。分別すれば消費者も選択が可能になる。モンサントはこの品質管理基準をカナダ、米国、日本に今年中に提出する。GM小麦の発売はは2004年以降で発売は一斉にではなく段階的に契約ベースで行う。
カナダ小麦委員会のジム・ピートリク広報担当は、モンサントが慎重に事を進めるのは結構だが、分別が完璧と言うことはあり得ない。 消費者は非常に神経質になっている。
除草剤耐性小麦という技術は理解するが、現状では分別できないし、出来たとしてもエレベーターや輸送費用を払っている農家の負担が大きくなる,と話す。
その場に居合わせた記者は、何故ラウンドアップ耐性なのか。例えばフザリウム耐性(訳注:カビの一種)ではないのか。 農家はRR小麦とRR菜種では除草剤耐性が出来るのでローテーションできないと心配している。 また消費国がGM品種を受け入れてくれないこと大きな悩みだが、と質問した。
これに対し、モンサント社の取引先担当は、農民は円卓会議の結果以前より理解を示してきているという。
また、ラウンドアップ耐性小麦の開発はむだだという議論があるが、OECDはGM許容値設定の合意形成に向けて世界で進展を見ている。 現在サスカトゥーンで試験栽培しているが、小麦は菜種とは違い花粉の飛散は、27m地点でも0.01%と小さい。開放圃場は、順番に30mの裸地、5mのコーン、25mの菜種で隔離されている。