GM作物はみんな不安定

 

The Institute of Science in Society

PO Box 32097, London NW1 OXR

http://www.i-sis.org/

Prof. Joe Cummins

 

訳 山田勝己

 

ISIS(社会の中の科学研究所)はGMOと人工的に組み換えられた遺伝子構成体は不安定であると指摘してきたが、ジョー・カミンズ教授の最新の判断でもやはり全てのGM作物は不安定である。

 

遺伝子組み換え作物は、従来より選抜育種されてきた作物の遺伝子と同等で安定な一種類の遺伝子だけが変えられている、と繰り返しいわれてきた。 どのGM作物も、残念ながら体細胞クローン変異という現象として捉えられてきた細胞培養によって作られた。 体細胞クローン変異は生物物理的方法やアグロバクテリウムを用いて細胞を形質転換後、細胞培養をして望ましい農業特性を持った株を単離する過程で現れる。この現象は、個々のクローンや植物を分離するための細胞培養の際に、遺伝子の突然変異と染色体上の遺伝子再配列のために、遺伝的不安定性に悩まされている事をいう。 極端な場合、植物が不稔になったり、広範な突然変異のために望ましくない天然毒物ができてくることもある。 その上、組み換え作物に導入された遺伝子は、組み換えされる植物に異物として認識され、侵入遺伝子はDNAのメチル化や転写時の遺伝子不活化等の作用によって機能停止される。

 

体細胞クローン変異をもたらす遺伝子の不安定性は、トランスポゾンと呼ばれる遺伝的エレメントのように、不活性化されたウィルスが再活性化する事によって起きているのだ、という証拠が現在非常に有力になってきている(参照 Courtial ら、 2001)。 活性化したトランスポゾンは、突然変異と染色体上の遺伝子の再配列を起こす。体細胞クローン変異の影響に加えて、挿入遺伝子はしばしば「沈黙」させられ、機能停止する。 広く普及しているラウンドアップ耐性大豆のような商業GM作物でさえ、10年間作ってきたにもかかわらず、除草剤耐性遺伝子の中に説明のつかないDNA断片が見つかっている(Palevitz 2000)。 この異常なDNA配列について、論文を発表すると約束されたが、未だに出ていないし、コーン、綿、キャノーラ・ナタネについても同じ問題があるが未だに研究されていない。 当然の事ながら、監督官庁やその学術出先機関は、GM作物の安全性に関わる重要な発見への対応は、消極的で受け身なようだ。

 

組み換え作物の安定性や長期的安定性は、最優先の重大事なのにもかかわらず、遺伝子組換え作物の遺伝的安定性や環境変化への反応に関する研究論文は殆ど出されていない。 組み換え大麦の研究ではGM大麦は在来の物より多くの遺伝的性質や環境条件に対する適応力で劣っていることが示されている(Horbath et al2001)。  このような問題は、体細胞クローン変異の結果なのか、予期しなかった遺伝子の失活、又は他の予期せぬ遺伝子の組み換えを反映しているのかも知れない。 結論として、遺伝的不安定性がどういう結果をもたらすのか完全に調査されるまでは、GM作物の使用と流通は中止すべきである。 何の疑いも持たない人々に表示も無しで売られる商業作物に、予期せず発現するDNA配列があると突然発表しても良いようになっていることの重大性を監督官庁が無視するようなことのないようにしなければならない。

 

 

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