遺伝子組換えで羽無しチキン
有機消費者協会機関誌より
ジョージ・ライト記者(AP)
訳 河田昌東
美味で健康的な養鶏を目指す科学者らによって作られた「はだか」のチキンに対して動物愛護団体が抗議している。
羽無しチキンの「モンスター」。これは、見かけは奇妙だが、赤い皮膚のブロイラーはスーパーマーケットには受けるだろう。何故なら、これは通常のチキンに比べて成長が早く脂肪が少ないからだ。おまけに陳列棚に並べる前に羽を取る手間がかからない。
この新たな遺伝子組換えで作られた鶏の品種は、イスラエルのテルアビブ近郊のレホボット研究所の遺伝学者アブドル・キャハナーによって作られた。彼によればこのニワトリは通常のニワトリに比べて、暖房による成長障害にさらされにくいので、暖かいところでは早く成長するだろう。 「ブロイラーの成長は暑い時期には極端に落ちるので、暖かい国でブロイラーの肉が高い原因である」。 キャハナー氏は、このニワトリが羽が無く皮下脂肪が少ないので効率良く肉を生産できるし、
養鶏農家が鶏舎の通風のためにファンを使わなくてもすむので環境に影響を与えることも無い、といっている。彼の言うには「羽は廃棄物だ。鶏は捨てられるものを作るために餌を食べているし、農家はそのために電気を無駄に使っている」
動物の権利擁護団体はこの計画を非難している。地球の友のアドリアン・ベッブは「科学者は我々の食べ物を支配し、より安くしようとしている。しかし、その結果は動物にトラウマをもたらし、人々に恐怖を与えるものだ」という。緑の党のスペンサー・フィッツギボンは「これは動物の化け物だ。我々は自然とともに協調しなければならない。自然と対峙してはならない。利益は大事だが動物のためにも良くなくてはならない」といっている。
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