3種類の遺伝子組換え形質を示す12の遺伝子組換えコーンの根からBt毒素が分泌される
D. Saxenaa, S. Floresb and G. Stotzky
Soil and Biology Biochemistry:Volume
34、pages 133-137
2002年1月
要約 山田明言
Bacillus
thuringenesis由来の遺伝子断片にコードされた抗鱗翅類昆虫毒素(CryAbタンパク質)が、実験に用いられた全てのBtコーンのハイブリッド―その中には、3種の組み換えイベント(Bt11、MON810、同176)を含む―から根の分泌物中に放出された。根分泌物中に放出されたこの毒素は、
●土壌に吸収され、表面に化学活性を持つ成分(粘土や湿性物質)と速やかに結合するため、土壌中に蓄積すること
●この研究における最悪の例では180日間殺虫効果を持ち続けることが、invitro (生体外)・in situ
(生体内)双方での研究により示された。
この結果は、根によるCryAbタンパク質の土壌中への放出が遺伝子組み換えBtコーンに普遍的な現象であり、1種類のBtコーンのハイブリッド(NK4640Bt)や、最初に研究された組み換え体(Bt11)にのみ限られたものではないことを示している。