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Deutsche Welle 18.10.2002 |
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訳 河田昌東 遺伝子組換え食品に関する新たな規制 遺伝子組換え食品には環境と健康へのリスクがあり、それらを栽培しあるいは輸入しようとする国は詳細な事前のリスク評価が必要だ、と当局が認めた。 |
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政府はまた、それを国民に問う法的義務がある。 ルクセンブルグで行われたEU環境大臣会議によるこの合意は、環境保護グループの心を喜ばせたが、組み換え作物の認可を待っていた巨大バイテク企業にとって認可促進にはならなかった。1999年以来EUは新たなGM食品の認可を停止してきた。 結果的に、これはモンサントやアベンテイス、ジュポンなどのバイテク・ジャイアンツが巨大で潜在的な利益が見込まれるヨーロッパ市場に参入するのを妨害してきた。彼らは環境大臣会議が組み換え作物の栽培モラトリアムをやめるよう提案すると期待していたが何にもならなかった。 しかしながら、木曜日の決定が企業にとって意味することは、彼らがEU委員会に申請を再提出できる、ということである。 一年以内の組み換え作物の(新規)認可は無理 しかし、EUが新たなGM作物の認可の3年間停止を取りやめるかもしれない、と環境保護論者らは恐れている。 BBCニュースとのインタビューで、地球の友のスポークスマン、ゲルト・リセマは「新たなリスク評価手続きは歓迎だが、それは遺伝子組換え生物が環境や人間の健康に与える全てのリスクを十分にカバーしていないことは明確だ」と言った。 議論のポイントは、表示とトレーサビリテイーだ。 EU委員会は1%以上含む食品は表示すべきだ、と提案した。しかし、これはゼロ濃度基準を主張しているスウェーデンと、微量の混入に対する表示は現実的でないし実行不可能だ、と主張しているイギリスの双方にとって納得できないものだった。DNAが分解して組み換え遺伝子が検出できないオイルのような高度に加工された製品も表示が求められる。 貿易と産業に対する防壁 英国政府とEU委員会は双方ともモラトリアムを終わらせたいと望んでいる。英国はバイテク企業が認可の遅れによって後退することを恐れ、EU委員会はアメリカの企業がヨーロッパ市場から締め出されている、と裁判に訴えるかもしれないと懸念している。 「またもや、英国政府は消費者と環境よりもバイテク企業の利益を優先している。何故英国はEUの他のメンバー国が支持しているGM表示ルールに反対するのか?」と地球の友のペット・リリーはガーデイアン紙のインタビューに答えて言った。 この論争を通じて、フランス、ルクセンブルグ、オーストリア、ギリシャ、イタリア、デンマーク、ベルギーは、新たな規制よりも1999年6月以来続いているEUですでに認可されている以外のいかなるGM製品も市場に持ち込まないという禁止を維持するようになった。「トレーサビリテイーと表示規制が整っていない現状ではモラトリアムを廃止する理由は何もない」とフランス代表は木曜日の会議で発言した。 イタリア、デンマーク、ルクセンブルグ、ギリシャもGM飼料で飼った家畜のミルクや卵にも表示義務範囲を広げるべきだ、と主張した。 この論争は11月まで持ち越される。 |
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