英国がGMコーンを承認

CNNスペース

2004年3月9日

訳 山田勝巳

 

ロンドン、英国政府は、遺伝子組み変えコーンの栽培を条件付で承認した。環境大臣マーガレット・ベケットは、3年間の試験栽培を終えて商業栽培の条件付許可を下院で火曜発表した。しかし、EU内でのGMビートと菜種の栽培については反対すべきだと述べた。

 

GMの利用に全面承認する科学的根拠はないが、全面禁止する根拠もない。」と議会で述べた。GMコーン栽培の許可は2006年10月に切れる。許可を受けた者で継続したい者は、栽培中に化学分析をしなければならない。作物は、試験栽培と同じ条件で育てなければならない。商業栽培するものは、「従来のコーンへの除草剤使用を監視するための化学分析を継続」しなければならないとベケットはいう。

 

下院環境調査委員会は、試験中に従来の作物に使われた殺虫剤の一つが禁止になるので更なる調査が必要だといっている。

 

反対者は、GM作物の環境や野生生物に対する影響は、低毒性のものを使っている従来の作物と比較されなければならないという。しかし政府は、アトラジン殺虫剤が禁止になるからと言って試験栽培が無効になるわけではないという。有機農業への脅威が問題にされる中での発表で、GM作物がアメリカでその2/3の品種を汚染した事を示す調査結果があり、英国議員や環境団体は、今回の政策を見直すよう求めている。懸念する科学者同盟が8年間のGM栽培調査の結果、83%のナタネ、50%の大豆とトウモロコシがGM遺伝子で汚染されていた。

 

イギリスの有機農家は、自分の国で栽培されれば有機は成り立たなくなる。土壌協会の政策部長ピーター・メルチェットは、予定されている発表は、「イギリス農業のブラックディだ。イギリス農業と食べ物の純度、安全性、経済性の未来を奪うもの」という。

 

しかし、イギリスの中心的学術団体である王立協会は、GM作物の成分が従来の作物成分よりも安全でないという証拠は一つもない。」という。

 

 

 

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