キャノーラ菜種の苗、汚染のため廃棄

http://www.heraldsun.news.com.au/common/story_page/0,5478,16612749%5E1702,00.html

 

タマラ・マクリーン

2005年9月5日

ヘラルド・サン紙(英国)

訳 房谷まひる

 

ニューサウスウエールズ(NSW)州での作物試験で、一つの品種が遺伝子組換え体であることがわかり、何百万本ものキャノーラ菜種の苗が廃棄された、とある試験用地の農民が今日語った。

 

NSW州政府が遺伝子組換え作物の栽培禁止を2008年3月まで延長したのに伴ってこの事実が明らかにされた。 来る3月で終了することになっていたこの(GM作物栽培)一時禁止令は、そのような遺伝子組換え作物の市場での売買取引の状況についてのより多くの事実証拠を集めるために延長されたものである。

 

NSW州第一次産業大臣イアン・マクドナルドは今日、キャノーラ品種についてNSW州が行った9つの試験でGM汚染の疑いがあり廃棄された、と語った。 非GM作物だと考えられていたそれらのキャノーラ菜種は、ヴイクトリア州政府のためにNSW州第一次産業省(DPI)の監督の下に行われていた国産品種の試験の一部として栽培されていたものである。

 

試験作物が栽培されていた試験場の一つ、NSW州中部にあるマニルドラ畑作基地の所長、ジョン・ミラーは、4インチに伸びた種苗が植えられた60区画が全て掘り返された、と語った。 「州のあちこちにある9つの試験場全部で、ある特定の品種が汚染されていたと考えているが、用心のために全てが廃棄された」とミラー所長は語った。「ヴイクトリア州では、汚染された株だけが引き抜かれたが、NSW州DPIは汚染を制限するためにNSW試験場の全ての区画を一掃することに決定した」

 

しかし、この出来事がGM作物栽培一時禁止令のさなかに起こったことは、「非常に懸念すべき」ことだ、と彼は語った。「私が心配なのは、GMが良いか悪いかに関わらず、汚染が起こったこと、しかも、禁止令が出されている最中に起こった、ということだ」とミラー氏は語った。「GM作物の栽培は全く許可されておらず、しかも、禁止令はちょうど延長されたばかりだった、だから心配だ」

 

彼はこの出来事により、そのような汚染が起きる頻度についての疑問が引き起こされた、と語った。

「それがどのようにして起こったのか、前にも起こったことがあるのか、そして、試験場中でどれほどの汚染が起こったのかを尋ねなければならない」「今や、格別に注意を払って、汚染された植物が生えていないことを確認するために全区画を2週間ごとに検査しなければならない」

 

マクドナルド大臣の広報官は、NSW州政府はこの問題に正しく対処した、と述べた。「試験区画に意図しないGM植物の存在が疑われると、すぐにNSW州は素早く、断固たる措置をとった」と広報官は語った。「NSW州DPIは、汚染された、あるいはGMキャノーラ菜種の存在が疑われる区画を直ちに廃棄した」

 

マクドナルド大臣は、起こりうる禁止令違反と、どのような矯正方法が可能かに関して、法務官に助言を求めた、と彼女は語った。「大臣はまた、その問題を州の遺伝子技術諮問委員会にも諮問した」「どちらからもまだ助言は届いていないが、届き次第、注意深く検討する予定である」と彼女は語った。

 

NSW州政府は、意図せぬGM作物の存在という問題に、他の州政府や企業と共同して取り組みを続ける、と広報官は語った。

 

 

 

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