ブッシュの政策変更:生物兵器とGMで
ブッシュ大統領は、劇的かつ大胆な声明で生物兵器協定の遵守を監視する手続き、病原性細菌の遺伝子操作管理、生物科学の総合的倫理規定、そして病原性細菌の研究、使用、改変、輸送に於ける責任ある行動を求めた。
ISIS(市民科学大学)ニュース
訳 山田勝巳
2,001年11月1日のブッシュ大統領の声明全文は以下の通り。
病気は長い間、人類の最大の敵です。 感染症には人も国境もありません。 我々は病気の原因と結果に挑み続けてきたし、これからも全力を挙げてそうしなければならない。 全ての文明国は、戦争やテロのために生物兵器を使うことは許してはならない。
過去30年近く、大多数の国は1972年の生物毒物兵器協定(BWC)に従い、生物兵器を禁止してきた。 この画期的合意は現在144カ国が加盟して全ての生物兵器の所有を禁止している。
BWCが出来る前は、アメリカは独自に無条件で生物兵器の所有と使用を放棄してきた。 アメリカは、一方的に生物兵器の在庫を処分し、この開発や製造に使われた施設を解体するか平和利用へ転換した。
今日、生物兵器の天罰が根絶していないことが分かっている。 むしろ、その脅威は増している。 9月11日以来、アメリカと同盟国は、これらの兵器がもたらす悪と直面してきている。 脅威は本物で極めて危険だ。 悪意の国とテロリストがこれらの兵器を所有し、使う意志を持っている。
アメリカ合衆国は、生物兵器協定を大量破壊とテロリズムによる様々な脅威と戦う総合的戦略の一つとして強化することを決意した。 この目標に私の政府は全ての参加国に提案する。
a.禁止された生物兵器活動に対し、強固な犯人引き渡しを含む厳しい刑法を作る
b.生物兵器の使用が疑われる事態の発生や申し立てを捜査する国連の手続きを明らかにする
c.生物兵器協定の順守が疑わしい場合の対応手続きの作る
d.国際的疾病管理の改善と発生時の専門家対応チーム派遣システムの強化
e.病原菌の遺伝子操作と安全性を監視する信頼できる国家体制を作る
f.国際的に認められる生命科学者の倫理規定の確かな枠組みを作る
g.病原性細菌の研究、使用、改変、輸送に対する責任ある態度を普及する
私は、この提案に関して友好国、同盟国、議会、業界そして民間の専門家と相談するよう行政府に指示した。 生物兵器を無くす共通の目的を達成する最善の方法をもたらす新たなアイデアが出るのを楽しみにしている。
我々の目的は生物兵器協定を強化する効果的国際的取り組みを作り出すことだ。 提案内容だけで病原菌やバイテクを悪意のために用いようとするの完全な解決策とは思っていない。 しかし、生物兵器の脅威に対しこの協定を強化することで、アメリカ国民と人類全体の安全に貢献できる。