国内20頭目のBSE確認 2000年生まれが3頭、96年生まれに次ぐ感染牛集団に

農業情報研究所(WAPIC)

05.6.20

 厚生労働省が6月6日、国内20頭目、今年6頭目となるBSEのケースの確認を発表した(http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/06/h0606-1.html)。患畜は北海道河東郡鹿追町で飼育されていた(出生地は不明)57ヵ月のホルスタイン雌という。2000年8月生まれで、14例目(北海道、00年10月生まれ)、17例目(北海道、00年9月生まれ)と極めて近い時期の生まれとなる。95−96年生まれ(13頭)のグループに次ぐ第二の大きな感染グループが登場することになるかもしれない。

 ただ、確認のペースが速まっており(これまでの年間の昨年の発見数を半年で超えた)、全頭検査導入以後に潜伏後期に達した感染牛が増える時期になっているとも考えられる。しかし、それにしては97年、98年生まれの牛に1頭も発見されていないのは不自然である。これが何を意味するのか、大いに興味がわく(あるいは闇に葬られたのだろうか)。

 14例目と17例目に共通する飼料には、ミルフードAスーパーと称する代用乳(販売元は科学飼料研究所高崎工場)が含まれており、20例目の飼料にもこれが含まれているとすると、感染源究明の有力な手がかりが得られるかもしれない。飼料に関する調査の発表が待たれる。

 これまでのケースを一覧表にまとめると次のとおりである。 

最終確認年月日

確認例の出生・飼育県

出生年月と確認時の生後月齢

01.09.21

北海道・千葉

96.03、66

01.11.21

北海道

96.04、67

01.12.02

群馬

96.08、68

02.05.12

北海道

96.03、71

02.08.23

神奈川

95.12、80

03.01.20

北海道・和歌山

96.02、81

03.01.23

北海道

96.03、79

03.10.06*

栃木・福島

01.11、23

03.11.04**

兵庫・広島

02.02、21

04.02.22

神奈川

96.03、95

04.03.09***

北海道

96.04、95

04.06.13

熊本

99.03、62

04.09.23

奈良

96.02、103

04.10.14***

北海道

00.10、48

05.02.26***

北海道

96.08、102

05.03.27

北海道

96.03、108

05.04.08

北海道

00.09、54

05.05.12

北海道

99.08、68

05.06.02

北海道

96.05、109

05.06.6

北海道

00.08、57

*非定型BSE、去勢雄ホルスタイン、**定型、去勢雄ホルスタイン,***死亡牛

 関連情報
 18例目、今年4例目のBSE確認 弱齢化と発見ペースが加速?,05.5.13
 
国内19頭目のBSE確認 北海道で飼育の96年生まれの牛,05.6.2

 

戻るTOPへ