ボブの釈放を求めて60万人の署名

http://news.independent.co.uk/europe/story.jsp?story=383296

 

インデペンデント紙(パリ発)

2003年3月3日

ジョン・リッチフィールド

訳 河田昌東

 

世界で二番目に有名な髭の男がまもなく三回目の、そして最も長い牢獄生活に入る。彼の名はジョゼ・ホベ。フランスの小農たちのリーダーで、反グローバリズム運動では最も目立つ指導者の一人になった。 数日以内に彼が2003年の大半を牢獄にとらわれるかどうか決まるだろう。

ボベはカイゼル髭の好きな52歳で、ほとんどサダム・フセインの肖像画のようにもてはやされてきたが、遺伝子組換え作物を二回にわたって攻撃したかどで10ヶ月の拘束を受けることが高等裁判所で言い渡された。ボベを支援する60万人以上の人々---これには日本からの6000人とアメリカからの数百人も含まれるが---がシラク大統領に対して彼を釈放するように求めている。

ボベはすでに1999年に半ば完成したマクドナルドのレストランを破壊した罪で二ヶ月拘留されている。フランスでは伝統的に農民らは殺人の一歩手前までやる、といったことを行ってきた。例えば道路の封鎖とか、スペインのトマトを積んだローリーを破壊したり、公共の建物を破壊する、といったことなどである。そうした行動はフランス農民連盟(FNSEA)によって吹き込まれてきた。

フランスの裁判所は政治的な労働運動の暴力には厳しい態度で臨むようになったが、特にボベには厳しいように見える。 シラク大統領はジレンマに陥っている。ボベは有名である。しかしながら彼はその仲間達のような伝統的小農にではなく、大企業の農薬好きなシラク支持の農民連盟から嫌われている。

エリーゼ宮は、ボベが判決を受けとりに裁判所に行くまでボベを許す(恩赦)ことはないだろうといった。ボベはシラク大統領が彼を許すかどうか決めるまで裁判官に会うのを拒否している。 「これは組合運動のリーダーが市民不服従に認められた行動でこれほど長く収監されるフランスで最初のケースだ。昨年夏、私は自分のトラクターで監獄まで乗りつけた。今度は、もし奴等が私をバスチーユ監獄に入れたいなら、奴等がここまで来て連れて行くしかない」とボベは言った。

 

 

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