リステリア汚染でアメリカ史上最大規模の肉リコール

 

02年10月17日 

フィラデルフィア(AP)

訳 山田勝巳

 

 鶏肉加工業者ピルグリムズ・プライドは、リステリア菌に汚染されている疑いがあるという警告を受けて、アメリカ史上最大規模の2740万ポンドのサンドイッチ用調理肉をリコールすることになった。

 

この会社がリコールしたのは、フィラデルフィア郊外の工場からの295,000ポンド(132,750kg)の七面鳥と鶏肉で、週末には検査で致死的細菌株に陽性が出た分についても更にリコールするという。 全米でのリコールでは、ワンプラー食品ブランドで売った惣菜肉も含まれる。 この肉はフランコニアの工場で5月1日から12月11日までに加工されたもの。

 

米農務省の食品安全検査サービスによると、この発見は、この夏の始め以来北東8州での120名の中毒と20名の死者を出しているリステリアの発生調査に続いてのもの。 「消費者は、食中毒の危険性でリコールしたことに注意して欲しい」と検査サービスのガリィ・L・マッキー医師はいう。

 

ワンプラーの製品はこれまでの発生とは関係がないとディビッド・バン・フース社長はいう。 発生を起こした遺伝子株は工場で検出された株とは違うという。 「関係があるという科学的証拠は今のところ無いが、あの工場でサンプルした物の分析はまだ終わっていない。今回の全米リコールは、米農務省始まって以来の大規模な物だ。」と検査サービスのスティーブン・コーエンは話す。 

 

リコールした包みには、一つ一つP-1351という工場の番号がUSDA検査と日付マークの中に付けられている。 ワンプラーによると、新しい七面鳥は対象外なので、休暇の季節には影響ないという。 デリ製品は小売店、デリカテッセン、食品宅配で売られていた。 購入した人は、買った所で肉を持って行けば返金してもらえる。

 

リステリアは、高熱、強い頭痛、頚の凝り、吐き気を起こすという。 幼い子、老人、免疫力の弱い人には命の危険があり、流産や死産を起こすこともある。

 

工場では全ての生産を中止し全体の洗浄を行っている。 リコールされた肉は会社で生産される鶏肉の6%に当たり、生産中止での損害額がどれくらいになるかは発表しなかった。 ピルグリムズ・プライド社は、タイソン食品に次ぐ鶏肉第2位の大手。

  

これまでに起こった最大のリコールは、1997年にハドソン食品がネブラスカのコロンバスの工場で作った大腸菌に汚染されたハンバーガーを食べて15名が死亡したあとに行われた2500万ポンドの挽肉。

 

ワンプラーのリコールは、コンアグラ・ビーフが約1900万ポンドの挽肉を大腸菌汚染でリコールして3ヶ月が経っていない。 

会社への問い合わせは:877-260-7110又は、USDA肉と鶏肉ホットライン800-535-4555まで。

 

 

 

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