アメリカ国際開発庁は遺伝子組換え種子でアフガン農業の再建を援助
2002年1月28日
食糧とバイオテクノロジーに関する信徒運動(The Pew Initiative on Food and Biotechnology)
訳 河田昌東
「アメリカ合衆国国際開発庁はアフガニスタンの再建を援助するための農業計画に資金を投入し始めた」と合衆国政府当局者が言った、とフランス・プレスが報じた。国際開発庁(USAID)長官アンドリュー・ナチオスは、プロジェクトのいくつかはアフガン爆撃を始めた戦争計画と同じ頃昨年11月に開始した、と言った。
多くの国で爆撃キャンペーンは早期に終結すると予想して、USAIDはアフガンで非政府組織(NGO)やその他の機関を設立し、「早期再建開始特別マニュアル」とともに9千万ドルの基金を作った。遺伝子組換え種子はカブールの北約30マイルのカマリ村の農民に与えられ、すでにいつもの300%もの収量を上げた、と彼は言った。 「農民はとても喜んで、来年は200トン植える計画を立てている」と彼は言った。「だから、我々はすでに再建の努力を開始したのだ。我々はすでに3億ドル相当の食糧を確保し、どんどん上り坂である。さらに広い地域に速やかに拡張できる」といった。 アメリカは東京での国際支援国会議で、アフガニスタン再建に向けて約束した総額45億ドルの一部として2億9675万ドルを提供した。
ナチオスはUSAIDが再建計画のスタッフのためにアフガニスタンに公式の代表事務所を開設し、当面10人のスタッフを置くと発表した。彼は、この何日かに彼が訪問したいくつかの村は「自分が過去13年間に経験したいかなる内戦よりもひどい荒れようだった。私は東チモール以外の全ての内戦を見てきたが・・・」と言った。 ナチオスは今朝早くアフガンの暫定リーダーハミド・カルザイ氏と2時間にわたって話をした、と語った。「我々は彼が欲していることやUSAIDとアメリカ政府が行いたい援助について詳細にわたって話し合った」その中には、農業プロジェクトや仕事を作り出すための小企業、12月初めに打倒されたタリバンが宗教教育のためにほとんど破壊してしまった教育システムの復興計画なども含まれていた。ナチオスはアフガニスタンで遺伝子組換え作物や食品を使うように主張した。
「発展途上世界の人々を養い、第三世界の農業システムを向上させるには遺伝子組換えを利用するしかない」と彼は言った。そして、「発展途上国の大半の保健大臣はこの考えを支持している」と彼は付け加えた。
訳注(河田):
この報道が事実かどうか確認できないが、アメリカ国際開発庁が、同額の小麦種子をアフガンに送ったのは事実で、USAIDが02年4月3日の記者会見で公表している(乾燥に強く、300mm以下の雨でも耐えられ、収穫までに100日、収量が増加するように改良された品種、と発表された)。それによると小麦種子7000トン、アフガンの40000人の農民の70000ヘクタールの畑に蒔かれた。 この小麦種子が上記の報道のとおり遺伝子組換え種子であるとすれば、それはモンサント社の除草剤ラウンドアップ耐性小麦で、小麦種子と同時に除草剤も援助した(売った?)はずである。除草剤耐性小麦は、アメリカでもまだ未認可であり、もしこの報道が事実なら、アメリカは国内でも未認可の小麦種子を大量にアフガンに贈ったことになり、世界で初めてのGM小麦の大規模栽培になる。