反GMイネ生産者ねっとNo.519
農業情報研究所HPより
1.04/02/28
GMO国際移動新ルール採択
カルタヘナ議定書会合、米国の主張を退ける
2.04/02/26
国境を超える遺伝子汚染をどう防ぐか
メキシコは非農業目的GMコーンの研究・導入を禁止
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04.2.28 農業情報研究所
GMO国際移動新ルール採択
カルタへナ議定書会合、米国の主張を退ける
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バイオセーフティーに関するカルタヘナ議定書を批准したEUと86ヵ国は27日、未調印の米国その他の輸出国の反対を抑え、遺伝子組み換え生物(GMO)の国際貿易の安全性を高めるための文書証明その他の手続に関する国際ルールを採択した。
このルールの下では、食料・飼料・加工用のすべてのGMOの積荷に付す文書証明は「GMOを含み得る」ことを明かにせねばならず、輸入者・輸出者・その詫適切な当局のコンタクトの詳細を示さねばならない。しかし、これらの積荷が含み得る、またGMOなしとされるGMOの比率をどうするか、何らかの追加的情報が必要かどうか、これらの重要問題はなお未解決である。これらの問題は、来年開かれる会合で論議される。
直接環境に放出することを意図したGMO(種子や魚など)については一層詳細な要件が合意された。これらの積荷は、封じ込められた利用に向けられるものであることが明確に確認できるものでなければならない。
証明文書は、GMOの通称、科学名、商品名、唯一の識別コード、取り扱いと貯蔵の要件、緊急時のコンタクトの詳細、GMOの利用法を明記せねばならない。
議定書が遵守されない場合の遵守を促し、このような国を支援するための手続とメカニズムも採択された。また、GMOの国境を超えた移動から生じる損害に関する責任と賠償に関する法律・技術専門家のグループが立ち上げられ、2008年までに制度を開発することが要請された。
米国は議定書に調印していないが、調印国に輸出するときにはこのルールに従わざるを得ないだろう。GMO輸出に大きな制約を受けることになる。議定書の効力を弱めようとする米国の目論見は、取りあえず退けられた。
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04.2.27 農業情報研究所
国境を超える遺伝子汚染をどう防ぐか
メキシコは非農業目的GMコーンの研究・導入を禁止
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遺伝子組み換え生物(GMO)の国境を超えた移動を規制するカルタヘナ議定書の実施ルールをめぐる国際会合がマレーシア・クアラルンプールで開かれている。食品・飼料として、また加工用に使われるGMOを輸入国に運ぶ際にどのように確認するのか、どれだけのGMOが含まれればGMOを含むと表示するかが議論の焦点である。
26日付のマレーシア・ニュー・ストレート・タイムズ紙が伝えるところによると、GMOに付される文書をめぐって争いが続いている。米国農務省海外農業局のベバリー・シモンズ局長は、記者会見で、分離・独立した文書を付けるか、通常のインボイス(送り状)とするかでもめていることを明らかにした。彼は、多くの国、中国でさえコマーシャル・インボイスが既に広く使われている文書だと認めており、独立文書は新しいもので、その内容について合意するまでには時間がかかると語ったという。
米国・カナダ・メキシコは、穀物・油料種子中のGMO輸送のための文書証明の実施に関するガイドラインに合意しているが、グリーンピースや地球の友などのNGOは、議定書が公式に要件を設ける前にメキシコのような途上国に米国が主張する要件を押し付けるものだと批判している。会合で容易な妥協が図られれば、貴重な生物資源の喪失につながる。
AFPの報道によると、会合の傍ら、メキシコバイオセーフティー委員会委員長は、薬品やプラスチックなどを生産する非農業目的で操作されたコーン品種のいかなる研究または導入も禁止すると語った。メキシコで食用に栽培されるコーンの遺伝子汚染を防ぐために、禁止はすぐに発効するという。メキシコは世界のコーンの原産地だ。コーンは、メキシコだけでなく、アフリカなど多くの途上国の人々の主要食料となっている。地球温暖化などに伴う大災害でこの食料資源が壊滅的打撃を受けたとき、復活のための最後の拠り所となるのがメキシコ高地の原生種コーンだ。それが、既に米国産GMコーンによる広範な遺伝子汚染を受けている。こうした資源の保全は、カルタヘナ議定書がどう実施されるかにかかっている。
詳しくは農業情報研究所(WAPIC)HP
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/gmo/news/04022801.htm
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/gmo/news/04022701.htm
をごらんください。