反GMイネ生産者ねっとNo.456
いわて遺伝子組換えイネ監視ネットワーク、入江 敦さんより
岩手県農林水産部長から、10月27日各市町村長、岩手県消費者団体連絡協議会会長、生活クラブ生活協同組合理事長、いわて生活協同組合理事長、いわて遺伝子組換えイネ監視ネットワーク宛で、以下のような、「県の」というものが送付されてきました。ご一読ください。
以下、始まり
(財)岩手生物工学研究センターにおける遺伝子組換え研究について
平成15年10月27日
岩手県農林水産部
県では、バイオテクノロジーを活用して、生物の持つさまざまなメカニズムを解明することにより、革新的な技術開発に大いに寄与するとの考えのもとに、平成4年に(財)岩手生物工学研究センターを設立し、バイオテクノロジー分野の基礎的研究に取り組んでいるところです。
こうした研究の一環として、遺伝子組換えイネの実験栽培を行っていますが、これに対して、市民団体等から安全面などについて心配する声が寄せられていますので、遺伝子組換え研究に対する県の考え方をお示しします。
1 遺伝子組換え研究に対する県の考え方
イネなどの食用作物を対象とした遺伝子組換え研究は、特定の機能を持つ遺伝子(耐冷性、耐病性など)の探索、遺伝子の特性把握及び遺伝子発現メカニズムの解明等の墓礎的研究に限定するものとし、遺伝子組換え食品の開発は行わないこととします。
2 (財)岩手生物工学研究センターにおける遺伝子組換えイネ(Sub29系統)の隔離ほ場試験(屋外栽培試験)について
(1)試験の概要
これまで行った温室内でのポット栽培試験により、ある特定の遺伝子(遺伝子)に耐冷性機能がありそうだということは、おおよそ把握していますが、この遺伝子の機能を確定するためには、屋外環境で確認する必要があることから、生物工学研究センター内の隔離ほ場(1m×5mコンクリート槽、2基)において、栽培試験を行っているものです。この遺伝子の耐冷性が確認されれば、従来の交配育種で作り出されたイネについて、この遺伝子の強弱を基準とした選抜が可能となり、冷害に強い品種の育成期問が短縮できるなど、その効率化が図られるものと考えています。なお、隔離ほ場試験の結果については、説明会の開催等により公表する予定としています。
(2)この試験を行う上で、特に間題とされていること及ぴそれに対する県の見解
特に問題とされていること
@遺伝子組換え食品は安全性に問題がある。
県の見解
この試験は、基礎的研究の一環として行っているものであり、食品として実用化する考えはない。
A組換えイネの花粉が飛散し、周辺の稲と交雑する心配がある。
県の見解
イネは、ほとんどの籾が自分の花粉で受粉する。また、試験ほ場と一般水田とは約120m離れていることから、花粉飛散による交雑の可能性はない。
以上、終り、
詳しくは、岩手県農林水産部HP
http://www.nougyou.kitakami.iwate.jp/Agriventure/event.nsf/New/NT0000249E?OpenDocument
をごらんください。また、HP中のpdf画像のみは、
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/sa-to/sub29-zu.pdf
に保存しました。