反GMイネ生産者ねっとNo.359
2001年10月10日
オースティン・テキサス大学
訳:道 長
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パーシー・シュマイザー氏講演 ■5■
『バイテクが農家と消費者の権利を脅かす』
遺伝子操作種子会議にて
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環境においてはとどまることがありません。ミツバチについても、どれがGM作物なのかどうかなんて解らない。その結果、今では我々のハチミツはGMで汚染されてしまっているため、欧州向けのものは切り捨てられてしまいました。ドイツの学者は、GMはすでにミツバチそのものに入っていることが確認されたという研究報告を発表しています。それがどんな影響を持つかはわかりませんが。カノーラと大豆に除草剤をかけるとします。他に綿とスイートコーン、2種類の作物があるとします。Bt毒素を組み込んだ作物を作るとします。そのコーンや油を食べるということは、殺虫剤を食べることになるんですよ。農家はGM作物に農薬をかけ続けなくてはならない。モンサントは「減農薬」といっても、実際は除草剤をもっと使ってしまうわけです。それがGMカノーラとGM大豆の特徴なんです。モンサントは特定の除草剤に作物を順応させた。さらに、コーンとカノーラにも、Bt毒素を組み込んだんです。
食品の健康と安全性についての包括的な問題についてです。私はGM食品、とくに米国で栽培されているBtポテトの健康や安全性を考察したり、検査に力を注いでいる多くの学者たちと一緒に世界中をまわりました。Btポテトでは、とくに子供や幼児の大腸の中の成長細胞を通常より早く成長させ、ガンを誘発することを彼らは突き止めています。いまや、カナダで農業に関わるいちばん大きな病気または死因はガンです。それは直接農薬に関連していると思うんです。にもかかわらず、BtなどのGM食品が食べられているわけです。
世の中で、GM食品が安全であるとまじめに評価しているような報告など、ひとつもありません。しかしながら、現在GM食品について危険であるとしっかりと指摘している報告がふたつ、スイスとスコットランドから出されています。
責任の問題。私は何度も「GMには全面的に反対ですか?」と尋ねられるとすると、私は「お答えするのはむつかしい」と返事をするんです。私たちはみな技術の最先端にいるべきだと考えます。しかし、遺伝子組み換えについては・・・、何の価値があるのでしょう。もし環境に何か生命が放たれたとすると、それは他の農家の所有物をだめにしてしまうということ。それは正しいこととはいえません。
私たちは新しい行動指針とリスク評価、予防法やその指針を採用すべきだと思います。そしてあわててはいけない。そのことがGMの包括的な問題に関して、私たちが対処しなくてはいけないことなのです。だから、そのときが訪れるまでは、私はGMには反対です。
つづく
■シュマイザーさん講演の原文は『mindfully.org』のHPにあります。
http://www.mindfully.org/GE/GE3/Percy-Schmeiser-UTAustin10oct01.htm