反GMイネ生産者ねっとNo.339
1.03/05/21 日本農業新聞記事
2.03/05/21 北海道新聞 各記事より
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北海道GM稲試験に反発
北農研説明会で有機農家ら
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北海道農業研究センターは20日、同センター内で、光合成能力が高いトウモロコシの遺伝子を導入した遺伝子組み換え(GM)稲の一般ほ場栽培試験を始める説明会を開いた。GM作物に不安を持つ周辺住民、有機農業者、消費者団体など60人が参加し、「花粉が他のほ場へ飛んで交雑した時の責任を取れるのか」「栽培試験の間際になって説明会を開くのは遅い」などと厳しい反対の声があがった。
同センターはGM稲のセンター内のほ場への移植を26日にする予定だったが、この反発を受けて、GM稲開発に理解を求める説明会の再開催や、試験栽培のやり方の見直しも含めて今後の対応を検討し、22日までにも対応策を表す。
説明会では、このGM稲を開発した農業生物資源研究所の担当者と、同センターの奥野員敏地域基盤研究部長は「この稲は試験種であり、当面の商品化は考えていない」と理解を求めた。だが、有機農業者らは、「一般ほ場で栽培試験すれば、他作物と絶対に交雑しないとはいえないはずだ」などと反対した。
(日本農業新聞記事)
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遺伝子組み換えイネ栽培
不安の声相次ぐ
北札で説明会
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独立行政法人・農業技術研究機構北海道農業研究センター(札幌市豊平区)は20日、同センターのほ場で始めて行う遺伝子組み換えイネの栽培試験についての説明会を、同センターで開いた。出席者から花粉飛散への不安などの声が相次いだのに対し、説明者は技術確立の重要性を強調し、話はかみ合わないままだった。
札幌市内の農家や消費者団体関係者ら約70人が参加し、独立行政法人農業生物資源研究所(茨城県つくば市)の研究チーム責任者、同センターの栽培試験担当者らが説明に当たった。
説明によると、開発中の稲は、皇后性能玉の高いトウモロコシの遺伝子を導入し、単位当りの収量増を目指しており、26日、約12平方メートルの試験区に2系統108株づつを植え、周囲に2〜3mの緩衝区域を設ける計画という。説明者側輪「風で花粉が飛ぶこともあるが、すべてが多種と受粉するわけではない。稲は多種と交雑する確率が低く、心配はない」と強調した。
参加者からは「遺伝子組み換えの危険を冒してまでコメの生産性を上げる必要があるのか」などの質問が相次いだ。
説明会の継続や栽培試験の延期を求める声も出たが、同センター企画調整部の八戸三千男部長は「あくまで栽培試験で、すぐ実用化するわけではない。技術開発をしていく必要はある」と繰り返した。
説明会の終了後、無農薬野菜などを扱う札幌市白石区の小売店経営者は「今日の説明では納得できない。参加者たちで連絡を取り合い、さらに説明の場を作ってもらうなど、何らかの対応を考えていきたい」と話した。
(北海道新聞)