有機農家が巨大GM企業に挑戦
GMナタネ企業が訴訟の被告
マレィ・リヨンズ
サスカツーン・スターフェニックス
訳 山田勝巳
GMナタネを排除すべく裁判を起こそうとしている有機農家は、消費者や他の農家に費用の援助を呼びかけている。訴えを起こそうとしているのは、サスカトゥーン有機協会(SOD)で、彼らの言う「SOD有機農業保護基金」が他の有機農家や消費者に呼びかけているのは、掛かる費用5万ドルの支援だが、現在1000ドルしかないという。
被害の補償額は今のところ不明だが、この地域には少なくとも1000件の有機農家が100万エーカー近く耕作している。この訴訟では、組み換えナタネを導入したモンサントが、やはり開発したGM小麦の差し止めの要求もする予定。
GMナタネが回りにあるということは、もうナタネを栽培できないと言うことを意味すると生産者達は言う。生産者でSOD責任者のデビー・ミラーは、「汚染の危険性は覚悟で作付けして、検査をして出たら一般の市場に出せばよいと言うかも知れないが、そんなに簡単な問題ではなく、一度汚染されたら、有機認証がその圃場に関して3年、場合によってはそれ以上認められなくなる。 キャノーラを栽培して汚染を受けるようなことはしたくない。」と話す。
GM小麦をモンサントが持ち込めば事態は更に破壊的だ。小麦は、輪作の重要な作物で比較的乾燥に強く雑草に負けないし、販売も容易だと生産者マーク・ロワゼルは言う。
SODの弁護士テリー・ザカレスキは、訴訟はサスカチェワン集団訴訟の新規則が法制化される来年以降提出の予定で、現在連邦監視局も被告に加えるべきかどうか検討していると話す。