イタリアがモンサントの種子輸入禁止を求める

 

ローマ発・ ロイター 

2001年3月28日

山田勝巳 抄訳

 

 イタリアの農業大臣アルフォンゾ・ペカラロ・スカニオはミラノ市当局にモンサント・バイオテク・グループの種子輸入許可を停止するよう求めた。 緑の党の党員であるペカラロ・スカニオの要請は、遺伝子組み替え成分が混入している疑いがある、モンサントが輸入したトウモロコシと大豆が北イタリアでの差し押さえに続くものである。 農業省のスポークスマンによると「大臣はミラノの知事に種子輸入ライセンスを停止するよう求めた」とロイターに話した。 

モンサントからコメントは得られなかった。

 

 

 

モンサントがノース・ダコタGM小麦モラトリアム法案を潰す方向へ

 

ニューヨーク・タイムズ

アンドリュー・ポラック 

2001年3月31日

山田勝巳 抄訳

 

 ノース・ダコタでのGM小麦栽培を2年間禁止するモラトリアム法案が潰される方向で動いている、と州議会議員が話した。州上院農業委員会は、木曜法案を禁止から組み替え作物の恩恵とリスクの調査に変更した。 上院議員ケネス・クロープリンは、モラトリアム法案の提案者の一人だが、「上院議会で何とか元に戻そうと思うが、可能性はかなり低い。変えられた法案では全く意味がない。」と話す。  

法案は下院で大きな票差で議決しており、州では初めての遺伝子組み替え作物の禁止になるはずだった。 この法案は、組み替え作物を監視するとか表示するとしている他の州のものよりも一歩先んじていた。

 

 

ノース・ダコタ上院は、GM小麦モラトリアム法案を否決

 

マット・ゴーラス

AP通信 2001年4月4日

ビスマルク発(N.D.)

山田勝巳 抄訳

 

 遺伝子組み替え小麦の栽培を禁止する法案を巡って、ノース・ダコタ上院の農家議が対立していた議会で、月曜日これを否決し、代案として遺伝子研究の影響調査を支持する法案を可決した。 法案から禁止項目が削除され、暫定的な立法上の調査が48−0で決定されて下院へ差し戻された。  

モンサントはGM小麦の禁止に対しロビー活動をしてきており、これが共和党議員を動かしたのではと民主党議員は見ている。   上院では30−18で法案からモラトリアム条項を削除し、27−21でモラトリアムを止めて上院農業委員会が認めれば栽培できるとした修正案を否決した。 議会は32−17で共和党が過半数を占めている。    

 

 

ブッシュ政権にもう一人モンサントのバイオテク推進者が加わる

 

 セント・ルイス・ポスト配信  

2001年4月5日  

山田勝巳 抄訳

 

 ジョージ・ブッシュ大統領は、前モンサントの役員リンダ・J・フィッシャーを環境保護庁の次官として任命した。 彼女は、弁護士で、1995年から2000年までワシントンのモンサント代表だった。フィッシャーは遺伝子組み替え食品への抵抗を和らげるための政策担当をしていた。 EPAのNo.2としての彼女は、直接モンサントに関わることは扱わないと話す。

会見の席で「モンサントにまつわる政策には関わらないし、また自分の立場がモンサントに利害がある規則や案件を決める際に、壁(red flag)とならないよう法律家と緊密に連絡を取りながら進める。 私は、局の面目と局の決定が汚されないことが重要だと考えている。 従って、それが脅かされるときは、私は関わりません。」と話した。

EPA職員の一人は、フィッシャーが関わってはいけない案件を書き出し、モンサントの株を売却することを誓う正式な合意書に署名しなければいけないと話している。

 

 

 

ブッシュとモンサントの絆:フランケン作物は薮の中

 

 ジム・リッジウェイ

ビレッジ・ボイス 2001年1月号

山田勝巳 抄訳

 

  陰謀ファンがブッシュ新政権に手がかりを掴むとすれば、ミズーリの巨大化学会社モンサントと大統領側近達のつながりを見るのも一つだ。 まずは、前ブッシュ政権がモンサントの弁護士だったクラレンス・トーマスを最高裁に判事に任命した。 

トーマスは、息子のブッシュ・ジュニアに政権を渡す鍵となる決定をしている。  

 更に、Dubyaの選んだ検事総長ジョン・アシュクロフトは、当選が望み薄だった連邦上院の選挙中にモンサントから献金では最高額を受け取っていた。 そして、上院にいる間は、モンサントのために懸命に働いた。 海外でも遺伝子組み替えを受け入れるよう、気の進まない国々を積極的に説得して歩き、EUがモンサントのラウンドアップ・レディ・コーンを受け入れるのにイギリスを動かしたといわれている。

国防長官のドナルド・ラムズフェルドは、今はモンサントに吸収されたSearle Pharmaceuticalsの前社長。 農業大臣のアン・ビーンマンは、モンサントの系列会社Calgene Pharmaceuticalsの理事だった。   HHS(US Department of Health andHuman Serveices:健康と人間サービス局)には、トミー・トンプソン新大臣がいる。 

彼がウィスコンシン州知事だった頃、モンサントや他のバイオテク企業と親しかった。 彼は選挙資金としてバイオテク企業から5万ドル受け取っており、知事になってからは、州に3700万ドルかけてバイオテク工業団地を作った。

 

 

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