骨髄細胞で心臓治療

 

ISISレポート

メイ・ワン・ホー

2001年10月4日

訳 山田勝巳

 

センセーショナルな簡単な手術で、患者自身の骨髄から取った幹細胞を使って心臓を治療した。 特許肺細胞や免疫抑制剤は全く必要がない。 利潤追求の企業科学では出来ないことだ。

 

46歳の男性の骨髄幹細胞が、心臓近くの動脈に注射された。 幹細胞は心臓麻痺で傷ついた部分に移動して健康な心筋細胞に変化した。 この手術は、男性が重傷の心臓麻痺に倒れて4日後に行われ、1/4の心筋が酸素欠乏で失われていた。

 

ボド・エッケハード・シュトラウアー教授がデュッセルドルフ大学心臓クリニックで執刀した。 教授は、10週間で1/3の損傷は減り、心臓の能力は明らかに改善した、と報告した。

 

「幹細胞治療は、これまでの治療法全部を足したよりも成功率が高い。 非常に深刻な損傷を受けた心臓でも、心臓移植を期待して待ったりしなくても、患者自身の幹細胞を使えば治療できる。」

 

3月以来、シュトラウアー教授は、38歳から67歳までの6人の患者を彼ら自身の幹細胞を使って治療し、全員が同様の改善を見ていると話す。

 

「この結果は、倫理的に論争のある胚幹細胞を使うことなく出来ることを示している。」と話す。 他に研究したい方法は患者自身の循環骨髄幹細胞を活性化(boost)する事だ。(「成人の骨髄細胞が移植なしで心臓を治す。」8月23日ISISレポートを参照)

 

「幹細胞療法で心臓を治す」 ハンナ・クリーバー、ディビッド・ダービィシャ

ディリィ・テレグラフ、8月25日より

 

 

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