GM小麦の試験栽培に広がる不安
CBCニュース
5月25日
要約 山田勝己
カナダのオタワでは、アルバータ、マニトバ、サスカチェワンに、50以上のGM小麦試験圃場が許可されており、一般小麦へこぼれ種や試験場の花粉が昆虫、鳥による汚染に広がることが懸念され、近隣の農家に不安が広がっている。
カナダ食品検査局ではこの不安に対応してこれまで10mだった緩衝帯を30mに広げた。しかし農民の間では、これでも花粉飛散の不安は拭い切れていない。
農民にとっての最大の不安は試験圃場の所在地が公開されないことだ。 開発者の権利を守るために法律で圃場の場所は秘密にされている。 しかし、有機農家であるステファン・シュナイダーにとって、有機菜種が汚染で駄目になっただけに小麦の不安は大きい。
実際の商業栽培は2−3年先の予定だが、良いかも知れないと言う者もいる一方で、多くの農家は慎重な構えだ。 どのようなものかはっきりするまでは、どこで作っているか分かれば、そこから離して栽培できるのだがと話している。