モンサントの脅しは、はったり?
CropChoice News
2001年3月12日
抄訳
山田勝巳
モンサントは、組み換え麦のモラトリアムが通過すれば、ノース・ダコタでの麦の研究をやめると脅している。
日本、ヨーロッパ、中東はアメリカの小麦の大口消費国だが、これらの国々はモンサントがGM小麦の商業化を進めるなら他の国から輸入すると発表している。
ここ10年間はヨーロッパと日本が米国産小麦45%を輸入してきており、1999〜2000では550万トン中の220万トンを輸入している。
米国産の赤くて固い品種の春小麦とヂュラム種の70%を生産しているノース・ダコタの家族農家は、この販売の重要性を意識しており、州はGM小麦の栽培を2年間禁止する1338法案を提出した。
今年始めに上院を通過し、下院の農業委員会が先週検討を開始した。
これに対しモンサントが、研究中止声明を出した。しかし、ノース・ダコタの農家テッド・リークは、
「ここで研究をやめるという脅しはばかげている。 法案を牽制するためのはったりだ。 法案は研究を止めさせるためのものではなく、外国のGM小麦の受け入れを判断するためのメカニズムだ。」と話す。
「GM小麦はヨーロッパ市場に受け入れられない。 製粉業者は、GMになるなら固い春小麦は諦める。 消費者にはまだGM小麦は持ち込まれていないと伝えているし、これからのものには予防措置をとる。 GM小麦が混ざらないようにどのような対策をとっているか知らせてください。これは大変重要な問題です。 最重要課題として扱ってください。 今年の春小麦にGMが混ざっているという噂でも立とうものなら、EUへの輸出の全てを危険に曝すことになる。」と、ヨーロッパの商社アンドレと、CIEアントワープのジェフ・シュミットは、手紙の中で書いている。
「日本とヨーロッパは、ウクライナやカザフスタンから買えるし、オーストラリアは、GMを作らないと信号を出している。我々は、消費者の希望に添ってGMは作らないと言っている。」と、リークは話す。
ジョン・ホーベン知事は、付加価値農業を擁護しているので、法案に署名すると思われる。